さよなら、バイバイ




普段から丸い目玉をさらに真ん丸にさせて、こぼれ落ちるんじゃないかと心配になるくらい目を見開いてる。


まぁ無理もないかな。


「びっくりした?」

「……」

「おーい?えんどー」

「……か、ぜ……なん、髪!!」

「いやいや驚きすぎだろ」


円堂の反応が予想通りすぎて(いやむしろ期待以上で)思わず吹き出した。


「ちょっとな、色々ふっ切ろうと思ってさ」

「……ふっ切る?」

「そう、もうあと少しで俺ら高校だろ?だから「サッカー辞めるんじゃないよな?」

「風丸は高校行ってもサッカーやるよな?!」


泣きそうな顔で叫ぶ円堂を見て、俺はちょっとだけ喜んだ。
だってそうだろ?
俺のためだけにあんな顔してるんだと思うと、最低かもしれないけどやっぱ嬉しい。

にやけそうになる顔を抑えて、ひどくゆっくり言葉を紡ぐ。


「サッカーは辞めないよ。辞めるのは陸上の方」


それとお前へのこの気持ちも。


まぁそんなこと言えるはずもなくて

「そっか!俺高校なってもお前とずっとサッカーしてたかったからさ」

「俺もお前とするサッカー、好きだからな。もうちょっと続けてみるよ」

女々しいかもしれないけど、やっぱ髪切ったらふっ切れると思ってたんだ。お前のこと。

でもやっぱ無理なんだよ円堂。



「俺も風丸とするサッカー好きだぞ!」

「ああ」

「あと、髪切った風丸もカッコイイな」


だってお前が俺を離してくれないから。
だから、これからは覚悟しろよ円堂。



バイバイしたのはさよならする気持ちの方でした






ボブ丸に凄くときめきメモリアル。ちょっと女々しい風丸さんもボブ丸になって攻め丸になってたらいいな