「山本武。君は『遣らずの雨』を編み出した継承者を知っているかい?」
「え?」
前触れがない問。雨を見ながら彼は言う。
「いや、知らないなぁ」
「そう」
長年使っている流派にも、知らない事はある。
「その継承者は、何を想ってその名を付けたのだろうね」
「雲雀?」
彼はこちらを見ない。
降り続く雨を見ている。
「君は、何を想っていたと思う?」
その技を編み出した時も、雨は降り注いでいたのだろうか。
遣らずの雨の意味は――
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