よく晴れた五月の第二日曜日の午後。
牛柄の男の子は彼の大好きなブドウ味のアメをくれた。
中華服の女の子はお手製の肉まんをくれた。
大きな本を持っている男の子は人気ケーキランキングをくれた。
料理が好きなみんなのお姉さんはそのランキングで一位のケーキを買ってきてくれた。
黒い帽子を被る小さな紳士の男の子はそのケーキに合うコーヒーを入れてくれた。
愛する夫は出張先から手紙と小さなネックレスを送ってくれた。
そして……。
「はい、母さん」
世界中で一人だけの、愛しい息子は赤いカーネーションをくれた。
『いつもありがとう』
そう言い、あの子達は微笑んだ。
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