*ED後
「あんた、変わったよな」
酒場の店主はそう言った。隣でそれを聞いていたバニーガールも同意を示し、そうそうと笑いながら頷く。
「…そんなつもりはない」
「いやいや、変わったよ。昔はもっとギラギラしてた」
店主は口を動かしながらも手も動かし、注文した酒を出す。
「昔は色々な異名を持ってそれに見合うだけの雰囲気で、怖いモノだったよ」
「後ろに立てば撃つ!ってな感じだったよねェ」
「傭兵の誇りに賭けてそんな暴挙は今も昔もしていないと言おう」
「いや、それは分かってるけどさ。それでも一匹狼具合はあったよ」
それは自覚しているだろう?と言った店主の言葉に、否は返せなかった。
「やっぱ、あの子等が変えたんだろうね」
「あ、やっぱ店長もそう思います?」
バニーガールは自分の予想を先に言われながらも楽しそうだった。
「子供ばかりだったけど、傭兵さんが保護者みたいで可愛らしかったですよねェ」
「子守りは契約に入っていなかったんだがな…」
あのメンツでは仕方がなかったが。
しかし、あのメンバーの殆どが元神だとは誰も考えもしないだろう。ましてや世界を救ったなど夢にも思わないだろうに。
「あの子達と一緒にいるときの傭兵さん、楽しそうだったわよ」
「いい顔してたもんさ」
微笑ましいモノを見るような目で言われたら、怒る気も起きないが居心地は悪い。手に持ったグラスを一気に傾け、残りの酒を飲み干して立ち上がった。
「またあの子達連れてきておくれよ」
「まだ未成年だ」
それに一人は医者の試験を控えているとこの間言っていた。このようなおっさんの道楽に付き合わせるのは気が引ける。
「今じゃなくて良いさ」
どうせその子達とは長い付き合いになるだろうから。
先が見えている様に店主は言った。バニーガールも笑っている。
「……気が向いたらな」
傭兵は顔を若干赤くして店を出た。
傭兵の顔を赤くしたのは酒か夜風かそれとも他の何かか。
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リカルドさんも普通に好きです。
ED後もみんなで連絡取り合ってたらいいな、って話。
場所はガラムの酒場のつもり。
20120320
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