「Even end of the world to be for tomorrow, plant the apple-tree today(たとえ、明日世界が滅ぼうとも、君はリンゴの木を植えるだろう)」
「……誰の言葉でしたっけ、それ」
「マルチン・ルターさぁ、アレン。もっと本を読もうぜぇ」
「ラビは時間が許せば寝ているか本読んでるのかのどちらかじゃないですか」
「本は良いぜぇ。賢くなれるさぁ」
「なら神田に読んでもらわないと」
「…お前等本当に仲悪いよな」
「僕等が良くなったら気持ち悪いですよ?」
「それもそうさぁ」
「…で、ルターのその言葉がどうかしたんですか?」
「んや?…アレンは明日が来なくとも、リンゴの木を植えるさぁ?」
「…それは戦争中の自分達に対する皮肉ですか?」
「そんなんじゃないさぁ。意味なんて考えないで、答えてみろさぁ」
「そうですねぇ、取り敢えず、明日空腹じゃないようにご飯でも食べるでしょうか」
「……」
「でも、リンゴの木を植えるのも良いですね。何年後かにはリンゴが成る。腹が膨れます」
「…その何年後かが、来ないんだぜ?」
「ああ、そうでした。……それでも」
「僕は、誰かが食べるかもしれないリンゴに託したいです」
「……アレンらしいさぁ」
「ラビはどうするんですか?」
「俺か?俺は−−−−」
赤毛の青年は言った。
白髪の少年は笑った。
そんな日常の欠片。
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初書きDグレでした。
最初は一番好きなキャラはラビ。
今はアレンです。
最近の本誌での展開がやばい。
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