「あんたが次代『猿飛』?」

「そう言う貴方は先代『猿飛』ね」

「まさか次代が女だなんてね。俺様びっくり」

「それはどうも。師匠から聞いていた『あの』猿飛を仰天させれたのなら、私にも箔が付くわ」

「他の忍は?『風魔』は誰が継いだ?」

「誰も。伝説の忍は、戦で死んだのかも分からないわ」

「ありゃ。生死不明なんて、彼奴らしい。まぁ、戦場で死んだのなら彼奴も本望かね」

「他は?大先輩の質問に、可愛い後輩は素直に答えるわよ?」

「いや、訊くような事は何も?」

「そう?訊かないの?」

「何を?」

「この戦の結果」

「……」

「どうなるのか、気になるでしょ。江戸がどうなるか、地球がどうなるか、真田が…」

「訊かないさ」

「……理由を」

「俺様がやることは変わらない。旦那は闘いを止めないだろうからね。それに…」

「それに?」

「あんたが本当の事を言う確証はないだろ。あんたは忍だ」

「そうね。私は忍よ」

「忍が口にすることの大半は偽りだ」

「…そうね」

「まぁ、いざとなったら俺様は逃げさせて貰うよ。忍は猫だ。主を選ばない」

「……」

「俺様は行くよ。じゃあな、次代『猿飛』」

「さよなら。先代『猿飛』」





「忍が口にすることの大半が偽り」



私は忍。
貴方も忍。



言葉のほとんどは、偽り。







**********

BASARA混合短文第三弾あやめと佐助。

『猿飛』の名は継がれていっている設定で。

3での幸村死亡台詞での旦那呼びに燃(萌)えたのは私だけではないはず。

次は誰をやろう。

偽る忍と見破る忍。




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