姫始め
あおい様 初エッチ風太絽
「寝正月だったな」
「大晦日前にしっかりと終わらせましたおかげですね」
「そうだな。たろの作ったおせちも美味かったし」
小学校に入学したむくはもう自室でゆっくりと眠っている。
風太と汰絽は風太の部屋でソファーに座りぼんやりとテレビを眺めていた。
つまらないテレビにあくびが出始める。
「ん、」
不意に顔をあげた汰絽の柔らかな唇に親指を這わせると、なんとなくそういう雰囲気に部屋の中が包まれる。
年明けを夜更かしして過ごして、一日はのんびりだらだらと過ごした。
そのだらだらとした流れのまま、二人は指を絡めキスをする。
「ん、…むく、起きて来たら…」
「大丈夫。昨日夜更かししてたからぐっすり眠ってる」
そう言って口元を緩めた風太に、汰絽は小さく頷いて頬を撫でた。
「あっ、ふうたさ…、」
「ん? どうした」
「んー…、きもち、くて」
「そ、良かった。俺も、気持ちいい」
ズボンを軽く下ろしたまま、ふたりは互いの勃ちあがったものを手のひらで擦り合う。
とろとろと零れだす透明な汁が手のひらを濡らし、滑りを良くした。
クチュクチュと淫らな音が聞こえてきて、汰絽は頬を染める。
「はァっ、も、イきそ、で…」
「いいよ、イきな」
「あっ、アッ…」
びくりと身体を震わせた汰絽は、勢いよく白濁を吐き出した。
荒い息の中唇を重ね、舌を絡めあう。
熱く濡れた舌が口内をかき混ぜる感覚に、汰絽はうっとりとその心地よさに酔った。
「…こっち、解すな」
「ん、…っ、」
「息、止めると力がこもるから、緩く吐いて」
「ん、う、…ふ、」
「そう、うまいな、汰絽」
「あっ、やっ! なか…、っ」
握っていた手に力がはいり爪が立てられ、その甘い痛みに風太は笑った。
汰絽の中もゆるくきゅっと指を締め付けてくる。
ローションを中に注ぎ足した。
「はっ、んん〜…っ」
「汰絽、息止めんな…」
「あっ、ふーたさ、もだいじょ…」
「…そうだな、ちょっと待って、ゴムつけっから」
身体を起こして、汰絽に覆いかぶさり、ベッドヘッドの抽斗からコンドームを取り出した。
袋を開けようと口に咥えると、汰絽が泣きそうな顔をする。
そんな汰絽の表情に思わず動きを止めてしまった。
うんと伸びてきた手に答えるように身体を軽く下げると、背中に小さな手のひらが触れて引き寄せられる。
そして、甘えるように胸にすり寄ってきた汰絽に、風太は胸が締め付けられるように感じた。
「…汰絽、どうした」
「ん、つけちゃや、」
「…生でいいのか?」
「ふーたさ、…はやくっ」
ぽろぽろと涙が零れ始めて、風太の胸に涙がつく。
その熱い雫に風太はわかった、とかすれた声で答えてからローションを手のひらに出して自分のものを抜きあげた。
トロリとローションを零すそこに先端をつける。
ぐっと押し付けるとゆっくりと中に入り込んできた。
「うっ、ん〜っ…ふ、ふ、…」
「き、っつ…、はっ、たろ、大丈夫、か」
「あ…、んん」
こくりと頷いた汰絽に、風太は優しく口付けて中を穿った。
あられもない喘ぎ声を聞きながら、何度も口付け、髪を撫で、名前を呼ぶ。
柔らかな汰絽の肌に指を這わせると、愛おしさがあふれ出した。
「汰絽、好きだ」
「んっ…ああっ、ん、す、き…、すきっ」
「ああ、たろ」
キスしてくれ、風太の小さな声に汰絽は、へにゃりと笑った。
それから風太をぎゅっと抱きしめてから、キスをする。
柔らかな唇が触れてきて、風太はもう一度唇を重ねた。
「今年もよろしくな…」
「きのう、ききました…」
end
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