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「ん…ふ、ぁ…ッ」 痛みにも似た快楽が脳内を圧縮していく。快楽に埋もれ、酸素が奪われていく。 薄く開かれた双眼から覗く蘇芳色がいやらしく光る。その紅い瞳が薄れそうな程の意識の中鮮明に焼きついた。いやらしいいやらしい。私の瞳もその眼に映して焼き付けて。 息が出来ない。酸素を欲して開いた口に入るは熱くて、ぬめりとした物。ソレが口内を犯すたびに漏れる息が、いやらしいくらい熱くて。苦しさから生理的に涙が出る。それすらも己の物とでも言うように赤い舌が掬う様に這う。 嗚呼、苦しみの中で幸せを感じるなんて罪深いわ。それでも求め続けてしまう。もっと私に快楽をちょうだい。足りない。奥まで。もっと。もっと。私を犯して。何も考えられないくらい。アナタでいっぱいになるように。 絡んだ舌が離れ銀色に光る糸が互いを繋ぐ。切れては口の端につうと流れて、今度は私が掬う様に下から舐めてやった。嗚呼また。私の好きなその眼が細められる。愛おしさを含みながらうっとりと私を見つめるその眼。私はその瞳が好きで好きで堪らない。焦らさないで私を満たして。その瞳だけで満たされそうな自身を頑なに堪えて誘うように目を逸らしてやった。覗いた肌に吸い付いて欲しい。吸血鬼のように首元に噛み付いて。紅い華を散らして。その声で愛を囁いて。ねぇ早く。熱い熱いその身体を私にちょうだい。熱い熱い私をあげる。愛して。愛してあげるから。 肩で息をしていると総悟が艶やかな息を吐き出した。嗚呼、嗚呼、今すぐ喉仏にしゃぶりついて歯を立てたい。ごくりと喉が鳴る。総悟の口から漏れた二酸化炭素すら愛しくて。アナタの全てを私のものにしたくて、吐き出された息を取り込むように唇を押し付けた。強く。私を刻み込むように。私でいっぱいにしてあげる。壊したいくらい愛してる。きっとアナタもそうでしょう?壊れてる。お互いを求め合う時、壊れていく。嗚呼、狂っている。狂ってしまうほどすきなのあいしてる。 「なんかさー、総悟のキスってエッチィよね!」 「キスしてるときのお前の顔のがエロい。」 「すっごいやらしいと思うんだ!」 「俺の下で啼いてる時のお前の方がやらしいでさァ」 「手付きとか舌とか、もう変態に近いよ!」 「俺のこと欲しがってる時のお前に比べりゃ全然。敵いやせん」 「だって私 総悟のキス好きだもん。」 「へんたーい。」 「愛ですぅー。」 艶やかな甘美を欲する 赤く染まった唇が、薄く弧を描いて歪む。その赤に口付けて沈みたい。 何がしたいのかさっぱりだ。 原作では瞳の色蒼だけど、アニメの沖田の瞳の色のが好きデス。 |