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「#幼馴染」のBL小説を読む
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「えええええっ!?」


優雅に爽健美茶をすする藤城君を凝視する。王子は苦笑いで私たちを見ている、食べかけのカステラがその手には握られていた。

「普通じゃね」
「いや普通にアホだろ」
「は…?」
「いや、人間ですか藤城君」
「これでもね、そこの金髪とは出来が違う人間ですよ」
「はあ?」

いる?と差し出されたノート数冊には、担任が嬉しそうに渡してきた夏休みの宿題の答えがずらりと書き出されていた。この5日間でほとんどの宿題を終わらせたですって?

「学校の後帰ってきてからそっこー始めて」
「どこのがり勉だよ」
「俺追われるの嫌いだからさ」
「にしたって…」
「こいつ俺らがゲームで徹夜してる間に徹夜で宿題だぜ?ありえねーだろ、始めの1週間を勉強に使うとか…生徒の鏡だよほんと!」
「ちょっと待ってください、何で王子私がゲームで徹夜したこと知ってるの」
「いや、適当なんですけど…」
「お前だってやろうと思えばほとんど終わらせられるだろ。学年首位キープしてんだから」
「あいにく俺は追われるのも好きなんでね」

愛されてる感じするじゃん?とよく分からないことを言いながらウインクしてきた王子からわざと視線をはずす。

「女の話とか今してないんだけど」
「そう聞こえた?蓮君飢えてるんじゃないの?」
「マジうぜーお前彼女構ってこいよもうここにいなくていいよ帰れば」
「俺今フリーだって」

この前も言ったじゃんと笑いながら手をぷらぷらさせる王子は珍しく満面の笑みだ。この前まで彼女だった子と何かあったのかしら。

「休み前に何でわざわざ別れるの?」
「長期休暇の間まで彼女構ってられないから」

しれっと言い放ったこの人はやっぱり女の敵かもしれない。
それに前の彼女束縛とかめっちゃしてきてただ生徒会の作業してるだけなのにしつこく追及してきたり、クラスメートの子とちょっと話してただけでもすごく嫉妬されて…終いには私のほうがあの子より俺を愛してるんだからとか泣き出して別にそのクラスメートの子俺のこと意識してるわけじゃないのに被害妄想も甚だしいって。久々に女の子相手に疲れさせられたな。

長ったらしい王子の元彼女の愚痴が一段落したところでお馴染みの藤城君のこの一言

「ざまあ見ろって感じ」
「うんうん、自業自得」
「そんな簡単に恋愛してっから」
「王子は選ばなすぎなんだよ」
「うーん、じゃあ休み終わるまで菊崎さん彼女になってよ」
「だからさー…って、え?」
「死ね」
「じょ、うだんだってマジになるなよー蓮から菊崎さん取ったりしないって」
「そういうことじゃなくて、菊崎に他の女子と同じように軽いこと言わないでくんない」
「うん、ごめん」
「えっ?」

…なんだ、この流れ…?



秀才


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