私のクラスでは月に一度、一番初めの朝のホームルーム中に席替えが行われる。一か月の学校生活を左右すると言っても過言ではないこのイベントに教室全体はざわつき、運命の時を今か今かと待ちわびている。先月は中央最前列で散々な目に会った私は、次こそは後方を引き当てるべく神に祈りを捧げていた。お願いします神様どうか私の手に最後尾の窓際を!そうこうしてる間にあみだくじは全員に周り、記入された名前を元に先生が黒板の座席表に名前を書き入れていく。至るところで悲喜交々の声が上がる中、私は拳を固く握り締めた。最後尾頂きましたありがとうございます!
優越感に浸りながらガタガタと机を移動させ、椅子に背中を預ける。惜しくも窓際の一つ隣だったがそれでも万々歳だ。さて、幸運を引き当てたお隣さんは誰だろうと視線を移せば、金髪美人がいた。美人は私の視線に気がつくと、サラサラヘアーを靡かせ完璧な微笑みを向けてくる。こんな子同じクラスに居たら真っ先に覚えそうなものだけれど生憎私は自分と友人以外に興味が無いのでほぼ初対面に等しい。一か月を共に過ごす訳だし名前くらいは知っておかないとまずいよなあ。ということで自分から名乗ってみる。

「名字名前です。よろしく」
「僕は亜風炉照美。神だよ。気軽にアフロディと呼んでくれたまえ」

すっと差し出された白い手を前にフリーズ。果たして男なのか女なのかとか気軽にっておかしいだろとかアフロディテって女神じゃね?じゃあ男?とか色々あるけれどもとりあえず

「自分で神とか…ないわ」

口にした瞬間、美人さんの口元が引き攣った。あ、地雷踏んだ。


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