![]() == == == == == 「ほら惣右介! 隊長だって遠ざけておくって言ったでしょ!」 嬉しげに笑うのは叶華。 惣右介が大きな大きなため息ついとる。 「隊長、……いつもの腹いせですか?」 「何のことや、俺は遠ざけるで」 ええ気味や。ざまぁみろ! 「よろしいんですか。腹いせはいつものことですが、そんなことを言うと――――」 「隊長ーー!」 うおっ、何や。今日はやけに元気やな。 惣右介まで押し退けよってからに。 「なんや」 「隊長もこちら側のようなので、これに判をお願いしますっ」 んー?何の書類や……? 五番隊第四席 神蒼空叶華 ――――移隊願い 「前言撤回や!! 大切なもんは手元に置いとくべきやっ」 「だから言おうとしたじゃなですか…」 遅いわボケぇ。 叶華居らんなったらお前にそのガキんちょに、厄介なやつばぁっか残るやないか。 「何でですかっ。男に二言はないんですよね!」 それとこれとは別や。 「どないしたんです?急に言い分変えはって…」 オマエもよう分からずそっち付いたな。 ((狸と狐の次は兎や思とったわ!)) == == == == == == == == == == 「叶華さん?こない急いでどこ行きはるんですの?」 「隊主室。絶対認めさせるんだから……!」 「??よう分かりませんけど、それなんですの?」 「ん?あぁ、これは気にしないで。こっちの話だから」 「隊長さんに何やお願いですか?」 「そうそう!ギンくんももう立派な死神になったからね」 ← | → |