03
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あれからも長谷部くんは毎朝やってくる。

もちろん、他の者も来る。主の快復を願いに来るもの、ただ見舞いに来る者、気分転換に騒ぎに来る者もいた。




それから暫くして、僕は誰も主の部屋に通さないようにした。















「何故だい?別に私は騒いだりしないよ?」




あぁ知ってるさ。

君の加持祈祷は静かだ。
間近で見てきた僕が保証するさ。


「それでも駄目だよ」


静かにするだけでいいならほとんどの者が部屋に入れてるさ。

そうじゃないんだ。

「暫く主にもお目にかかれていないから心配なんだが…」
「主ならいつも通りさ。心配していたと伝えておくよ」

それだけ言って僕は石切丸をも追い返した。








そう、駄目なんだ。



君たちは主の生を諦めていないから。



心配する言葉が、

快復を願う心が、

元気付けようとする行いが、






主を追い詰める。





((ゆっくり、休ませてあげたいんだ))
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「青江や、最近はやけに静かだねぇ……」
「そうかい?短刀たちは裏山ではしゃいでいたりするよ」
「何かあったのかい…?」
「雪が降ったのさ。そこそこ積もっていたよ」
「風邪をひかぬよう、言っておいておくれ」


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