02
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「口に合わなかった?」

「いや、美味しいんだが……何分初めての感覚でね」


口許に手を当てて味の余韻を楽しんでいる。

「それじゃあよかった!」

安心したようでもう一口かぶりつく。
そして石切丸も先程の体験を感じ直そうと口を開けた。


と、その時。





とろり……




先程食べて開いていた穴からクリームが溢れてきた。

「あっ……」

口を離してどうしよかと困っている石切丸。

夢叶は石切丸が驚くようなスピードで1個腹に収めた。

そして石切丸の後ろに回り、手を添えた。


「石切丸さん、シュークリームは強く持っちゃ駄目なんですよ。この辺りを優しく持って、クリームが出ないようにパクリ、と…」


と言ってそのまま食べてしまった。

「あ、」

石切丸の声に小さく笑って飲み込んだ。

「さ、次はこの辺を…」

流石に今度はどうぞと差し出された。

するとうまく食べられた。
そして夢叶が誘導するままに食べていく。





「じゃあ次はここです」

「至れり尽くせりだね」

そういってかぶりつくと、少しだけクリームが出てきて夢叶の指についた。


「おっと、すまない主」

「いいよ、後で拭けば……」










ぺろッ

「いや、私が汚してしまったから」








夢叶は呆然とし、口が開いている。

「主?」

「え、あぁ……いや、うん」

石切丸が首を傾げると一気に赤面した。


「あとは一気に食べていいからっ」


そう言うと嵐のように逃げていった。

「一気に……大口を開けるのは行儀が悪いのだけれど…」

しかし夢叶に言われた通りにするのだった。



((口の周りが甘い))
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「主、昨日のお菓子、とても美味しかったよ」
「え、あ、ほんと?」
「あぁ。それで短刀の子達がまた食べたいって言っていてね…」
「主は忙しいだろうから良ければ僕たちで作ろうと思うんだ」
「それで作り方を教えてもらいたいんだ」
「いいけど……大きいのは作っちゃダメだからね。
クリームも入れすぎちゃダメっ」


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