Love == == == == == 喰種たちを狩っていく叶華。 その表情に胸を締め付けられても、嫌いではなかった。 そう、叶華を見ているだけで胸が痛かった。 ぼくは、この感情の名前を知った。 いつもなら少しばかり楽しく思えるこの人との戦いも、叶華がいるとまったく心揺さぶられない。 ぼくのすべてが叶華に夢中だった。 いつも少し離れたところから見ていた。 それなのに、今日はとても近くにいる。 緊張しているのかもしれない。 いや、興奮だろうか。愉悦かもしれない。 近くにいても手を伸ばせない。 奪いたいと思っても近付けない。 愛しいと思っても恐怖を感じる。 見ているだけで幸せだ。 でもきっと、その瞳に映り、近付き手を取り、叶華に愛されることができたなら、ぼくの幸せは更新されるだろう。 ((ささやかな願望のように)) == == == == == == == == == == 「(………今日は静かだな。 誰かを見ている………神蒼空か?)」 ← | → |