X +2 == == == == == カランカラン… 店の扉が開く音が聞こえた。 「あれ、叶華ちゃん?」 声をかけられて振り返ればウタが立っていた。 「昨日振り。偶然だね」 相席し、珈琲が来るのを待った。 「叶華ちゃんもよくココに来るの?」 「たまに。ここの珈琲は絶品で」 その時、奥から蓮示が出てきた。 どこかへ出掛けるらしいが、ウタを見つけてこちらへ来た。 「………お前の連れか?」 蓮示は叶華を見てから言った。 「違うよ。 連れじゃなくて彼女」 「………――は?」 わけがわからん、とでも言いたげな蓮示。 「だから彼女だってば。 ぼくら付き合ってるの」 ね、と同意を求められたので頷く。 「……物好きだな」 今度はウタを見て言う。 「なにが?」 「よく――……」 人間と、と言おうとして気付いた。 ウタの赫眼は隠せない。隠しきれない。 ならば喰種と知った上での関係なのだろうと。 「………物好きはそっちか…」 ((本日の共有時間:2時間弱)) == == == == == == == == == == 「叶華ちゃん気を付けてね」 「??」 「蓮示くん、こう見えてムッツリだから」 「ぇ、……」 「おい。……嘘を吹き込むな…」 「別にいいでしょ?今後関わる訳でもないんだから」 「………」 「それとも、ぼくから横取りしようとしてるの?」 ← | → |