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カランカラン…

店の扉が開く音が聞こえた。




「あれ、叶華ちゃん?」




声をかけられて振り返ればウタが立っていた。

「昨日振り。偶然だね」

相席し、珈琲が来るのを待った。

「叶華ちゃんもよくココに来るの?」
「たまに。ここの珈琲は絶品で」


その時、奥から蓮示が出てきた。

どこかへ出掛けるらしいが、ウタを見つけてこちらへ来た。

「………お前の連れか?」

蓮示は叶華を見てから言った。



「違うよ。
連れじゃなくて彼女」




「………――は?」




わけがわからん、とでも言いたげな蓮示。

「だから彼女だってば。
ぼくら付き合ってるの」

ね、と同意を求められたので頷く。


「……物好きだな」

今度はウタを見て言う。

「なにが?」
「よく――……」

人間と、と言おうとして気付いた。

ウタの赫眼は隠せない。隠しきれない。

ならば喰種と知った上での関係なのだろうと。





「………物好きはそっちか…」




((本日の共有時間:2時間弱))
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「叶華ちゃん気を付けてね」
「??」
「蓮示くん、こう見えてムッツリだから」
「ぇ、……」
「おい。……嘘を吹き込むな…」
「別にいいでしょ?今後関わる訳でもないんだから」
「………」
「それとも、ぼくから横取りしようとしてるの?」


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