07
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有馬の到着により劣勢に傾きつつあったが、謎の喰種の乱入により、ウタたちは難を逃れた。


「あの喰種、一体…」

「わかんないけど味方みたい」

ウタは一旦退くことにした。
有馬が到着した以上、こちらの被害が多くなると判断したのだ。

それに、蓮示の行方も気になっていた。



結局、謎の喰種のおかげで白鳩の4区での捜査の手は緩まった。

「なにを追うべきか話し合いでもしてたんだろうね」

「その喰種って…」
「うん、芳村さん」

芳村は蓮示を保護して様々な訓練をした。

姉の復讐のために強くなろうとしていた蓮示。

しかし時が経つにつれ、人が変わったように険がとれた。

「芳村さんは蓮示くんになにを与えたんだろうね」



「カネキくん、この首のタトゥー、なんて彫ってるか分かる?」

蓮示の事を話し終えたウタは話題を変えた。

自らの喉元に手を持って行った。

「いえ…ラテン語…ですか?」

「うん」







――Nec possum tecum vivere,nec sine te.――


――『私はあなたとともに生きてはいけない』――

――『私はあなたなしでは生きていけない』――







「みんないろんな事考えてるからさ、難しいよ、分かり合うって。カネキくん、君はどうしたい?」

初めて金木に意見を聞く。

「……僕は…四方さんに会いに行きます」

「ん、話を聞くといいよ」

彼無口だけどね、と笑う。

「ありがとうございます……ウタさん」


「いいえ。行っておいで」



((見つけた標))
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「一瞬だけど"あんていく"でウェイターもやってたんだよ」
「えっ…」
「あの蓮示くんがだよ、信じられる?」
「えっと…怖そうです…」
「うん。蓮示くん不愛想だもんね。
イトリさんなんかは結構面白がってたけど」


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