![]() == == == == == 有馬の到着により劣勢に傾きつつあったが、謎の喰種の乱入により、ウタたちは難を逃れた。 「あの喰種、一体…」 「わかんないけど味方みたい」 ウタは一旦退くことにした。 有馬が到着した以上、こちらの被害が多くなると判断したのだ。 それに、蓮示の行方も気になっていた。 結局、謎の喰種のおかげで白鳩の4区での捜査の手は緩まった。 「なにを追うべきか話し合いでもしてたんだろうね」 「その喰種って…」 「うん、芳村さん」 芳村は蓮示を保護して様々な訓練をした。 姉の復讐のために強くなろうとしていた蓮示。 しかし時が経つにつれ、人が変わったように険がとれた。 「芳村さんは蓮示くんになにを与えたんだろうね」 「カネキくん、この首のタトゥー、なんて彫ってるか分かる?」 蓮示の事を話し終えたウタは話題を変えた。 自らの喉元に手を持って行った。 「いえ…ラテン語…ですか?」 「うん」 ――Nec possum tecum vivere,nec sine te.―― ――『私はあなたとともに生きてはいけない』―― ――『私はあなたなしでは生きていけない』―― 「みんないろんな事考えてるからさ、難しいよ、分かり合うって。カネキくん、君はどうしたい?」 初めて金木に意見を聞く。 「……僕は…四方さんに会いに行きます」 「ん、話を聞くといいよ」 彼無口だけどね、と笑う。 「ありがとうございます……ウタさん」 「いいえ。行っておいで」 ((見つけた標)) == == == == == == == == == == 「一瞬だけど"あんていく"でウェイターもやってたんだよ」 「えっ…」 「あの蓮示くんがだよ、信じられる?」 「えっと…怖そうです…」 「うん。蓮示くん不愛想だもんね。 イトリさんなんかは結構面白がってたけど」 ← | → |