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「あれ…」

店を出た夢叶は早速問題の人物を見付けた。




「月山くん」




すると派手なスーツを着た月山が振り返る。

顔を見ずともスタイルと服装を見れば大体分かる。

「おや、リトルレディじゃないか!
今日も食欲をそそる香りだね、元気だったかい?」

「月山くんって一言余計だよね」

どうやら蓮示の言っていたことは本当のようだ。


「あとその"リトルレディ"っての止めてくれる?
リトルって歳でもないから」

「僕からすればまだまだリトルだよ」

頭の上に手を置かれる。

身長のことだと分かり、納得する。

スタイルの良い月山と比べるとまだまだ身長は低い。

「だが、そうだな…。
確かにリトルは卒業でもいいかもしれない」

1人でぶつぶつ何かを呟いている月山。





「よし!今日から"レディ夢叶"にしよう!
記念にこれから僕とお茶でも…」

「さっき蓮示にコーヒー淹れてもらったから遠慮しとくね」

「oh,まさか四方氏に先を越されるとは…」





残念がる様子は些か大袈裟だ。

「ところでこんな所でどうしたの?」

何となく予想はつくが、聞いてみる。

「招待したい人がいてね。
その為の招待状に何を添えようか探しているところさ」

「普通に家に呼んだんじゃだめなの?」

「それでは良質な食事とは言えないんだ…」

流石は月山。

人を招くのに招待状まで用意するのだ。

夢叶には理解できない。



「よく分かんないけど、あまり他人様を虐めないようにね」


「No progrem.共に食事を愉しむだけさ」


((レディへはお茶会の招待状を))
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「そうだ、今度またあの喫茶店に行かないか?」
「作家さんお気に入りっていうあの喫茶店?」
「そうだ。また面白い本があるんだ」
「いいけど、その本読みながらになるよ?」
「構わないとも!」
「月山くんの持ってくる本って食の探求系のばっかりだね」
「美食こそが僕を成り立たせているからね」
「あはは。面白いからいいけど」
「それじゃあ後日また連絡するよ」


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