01 == == == == == 「店長に四方さんーーと、夢叶さん?」 喰種レストランについて知るために月山に付き合った金木。 おかげで命の危機に晒されることになった。 「や、大変なことに巻き込まれたって聞いたから」 大丈夫?と夢叶。 「はい、なんとか…」 「…大変だったな……行かなくて良いと言っただろう…。 イトリの言うことをあまり真に受けるな……俺も昔……」 どうらや蓮示も何かあったようだ。 夢叶が出会う前の事の様で、よく分からない。 「にしても……よく1人で戻ってこられたな。 ……大丈夫だったのか?」 レストランで多くの喰種を見たらしい。 そして、傷付き血を流すのを仮面の奥で笑っていた。 「全体的に見れば喰種は命の価値に対して軽薄になりがちだ」 人間が肉や魚に同情しないように。 生きている姿さえ目にしなければ罪悪感はわきにくい。 しかし、多くの喰種が自らヒトを手にかけ、その度に命と向き合わなければならない。 「喰種も骸の上を平気で歩けるほど心だけは強く出来ていない。 だから感情を殺す……ひとつの自己防衛だね。 そうやって生きて来た喰種は、命の価値を"忘れる"。 君の知る喰種はそういう人たちだけだったかい?」 「ねえ蓮示………ウタも"そう"なのかな…?」 芳村が出してくれたコーヒーを飲みながら蓮示に問い掛ける。 「…さぁな」 「もーちょっと何か言えないのー?」 すると少し考える蓮示。 「…あいつが何を考えてるかは俺には分からない。 …だが…お前のことは大切に想っているはずだ…」 それではダメか…?と聞いてくる。 「蓮示がそう言ってくれるならいいかな…」 ((悲しき生き方)) == == == == == == == == == == 「じゃあ私帰るね」 「……気を付けろ」 「ん?」 「月山が店の周りを嗅ぎまわってる…」 「あぁ、月山くんね…大丈夫」 「お前…」 「喰べられない程度の付き合いはあるから」 | → |