05 == == == == == 「あ…夢叶からメール来てる……」 「何て?」 ウタが中身を確認する。 「……今からCCGに行ってくるって…」 本文はもう少しあるが、要約するとそういうコトだ。 「えっ!?」 金木がとても驚いている。 「あの、大丈夫なんですか?」 「ま、夢叶は人間だし、問題ないでしょ」 だが、人間でも裁かれることはある。 例えば、喰種を擁護することは重罪とされている。 「ところで、何しにいくって?」 「んー…荷物届けに、だって」 ウタは気を付けてね、と無難な内容で返信しておく。 「夢叶さんって、CCGに関わりのある人…なんですか?」 「お兄さんが喰種捜査官なんだ……義理だけど…」 喰種捜査官ということにも驚いたが義理というのも気になった。 「えっと……ご家族は…?」 「さぁ?…ぼくらそういう踏み込んだ話はしないんだ……」 「情報提供でしょうか?」 「いえ、兄に届け物を頼まれて…」 受付で兄の名前を伝える。 確認するようだ。 「こちらを首から掛けて5階の応接室に上がって下さい」 立ち入ることを認められたようで、カードのようなものを渡された。部外者が入るにはこのようなものが必要らしい。 「?」 入るにはゲートのようなものを通らなければならないようだ。 「(通れば…いいんだよね?)」 少し心配になりながらも通る。 こういったゲートを通るのは少し緊張する。 もし何かが反応したらどうしよう、とかだ。 「(ほっ……)」 無事ゲートを通過し、5階の応接室を目指した。 ((忘れ物ではありません)) == == == == == == == == == == 「夢叶さんとウタさんはその……」 「付き合ってるか…?」 「は…はい」 「付き合ってるよ…」 「何年前だっけ?ウーさん夢叶に惚れちゃってさー」 「だからイトリさんも、夢叶を独占しないでね…」 「研、聞きたいことがあるならこいつらより夢叶に聞いた方がいいぞ」 ← | → |