![]() == == == == == 暫く車を走らせ、山道に差し掛かったあたり。 そこで脇道に車を止める。 降車して、ガードレールの向こうを覗き込む。 「うっわ〜…高ー」 下は霧がかかっていて正確な高さは分からない。 「ここで何をするんですか?」 「……」 「(また無視かよ……。 一体下に何があるって…)」 ガードレールに手をつき、蓮示のように下を覗き込む。 夢叶も興味津々にガードレールに手をついた。 「…おい、そこ老朽化して……」 「およ?」 「へっ…ーーーうわあああああああああああッッ」 ガードレールが折れ、金木は真っ逆さまに落ちていく。 夢叶は蓮示に手首を掴まれ、ギリギリ落ちなかった。 「……蓮示、カネキくん落ちちゃったけど…?」 「喰種はこの高さなら死なない……」 こちらに手を伸ばしていた金木はすでに霧の向こう。 蓮示に引き上げられ、安堵する。 「壊れそうなら早く言ってくれたらいいのに」 茶色く錆びているガードレールを見る。 「…お前さえ落とさなければ問題ない」 「それって私が死んだらウタが煩いから?」 「あぁ……」 そこで肯定してしまうから蓮示はダメなのだ。 「蓮示の人でなし!」 「…喰種だからな…」 そういうことじゃない、と叩こうとしたら躱された。 というより、物を取りに車の方に歩いて行った。 取り出したのは大きなボストンバッグ。 「…お前はここで待っていろ。 仕事を終わらせる…」 あんていくの店員で蓮示が担っている仕事を思い出す。 「仕事って……もしかして、この下に死体があったりする…?」 ((月初めと月曜日がピーク)) == == == == == == == == == == 「うわああああああッ!!」 「うわぁ……死体見つけちゃったんだ…」 「…それと同類になりたくなかったら大人しくしてろ」 「もうちょっと優しい言い方できないのー?」 「あ、バイクあるじゃん!」 「おい…話を……」 「私これで帰るね!じゃ!」 「…………あの自由人め…」 ← | |