![]() == == == == == ウタの話を要約すると…。 もらってばかりだからお返しがしたい。お返しするとまたお返しで何かもらえる。それはいい、よし、何あげようか。あれ、何がいいんだろう? ……でいいのだろうか。 でもそれを本人に聞いてしまうのがウタらしい。 「ねぇ、夢叶がもらって嬉しいものってなに?」 「あのねウタ、私が好きであげてるだけなんだから、別にお返しとかいいんだよ?それの、ウタがくれるものなら何でも嬉しい」 するとウタは少し不満そうだ。 え、何で? 「夢叶、ぼくは夢叶が本当に喜んでくれるものをあげたいんだよ?それにあげないとお返しがもらえない」 はぁ…………ん?お返しがもらえない? つまり何か欲しいものがあると? 「あー……ウタ、プレゼントってね、何をあげたかとかじゃなくて、どんな気持ちを込めて選んだかとかが大事なんだと私は思うよ?」 そりゃ、相手に喜んでほしいってのは分かるけど。 「もし相手がその気持ちを察っせないなら、付き合ってる資格はないと思うよ………ね」 あ、寄ってきた。 「……じゃあ重いものでもいい?」 「重い……? よく分からないけど、ウタがくれるものなら何でも嬉しいよ」 「じゃあお返しもらえる?」 やっぱり、何か欲しいものがあるんだ。 「プレゼントあげてからじゃなきゃダメ?」 あ〜なんだかイトリが見たらすっごく笑いそう。 ウタがそんなことのために頭を悩ませるだなんて。 「いいよ、お返ししても」 何よりあのウタがそんなことを考えただけでも評価に値する。 「ホントに?」 「うん」 あ、何だかウタの顔がちょっと意地悪な時の顔になった。 おかしいな、仏心出しすぎたのかな? 「――じゃあ、夢叶からキスしてほしな」 ((!!?!?!???!?!!?)) == == == == == == == == == == 「え、あ、え……お返しって指定なの??」 「だって、付き合う資格ないとか嫌だから」 「い、いや、全員が全員、付き合う資格がないわけじゃないから」 「…ねぇ、そんなにぼくにキスするの嫌?」 「そういうわけじゃないんだけどね!それはちょっと……」 「いつもぼくからだよね?それのお返しにしてくれないの?」 「うぅぅぅ〜……」 ← | |