01 == == == == == 「あんたねぇ〜、久しぶりに連絡寄越したと思ったら…」 電話中のイトリに代わって接客をする。 今のお客さんは人間らしい。 間違えて血酒なんか出さないようにしないと。 慣れないバーでの仕事。 それでも頑張っている方だと思っている。 「夢叶〜、ウーさんたち片付いたって」 客の手前、詳しいことは言わないが伝わった。 誰からの連絡かは知らないが、救出は成功したようだ。 「もう上がんな。 心配っしょ?ウーさんのこと」 無事なことは分かっていても会いたいのに変わりはない。 イトリのお言葉に甘えて上がらせてもらうことにした。 「ちょいちょい、」 バー向けの少し露出の覆い服から普段着に着替えていたら、イトリに呼ばれた。 「なに?」 「――気を付けなさい」 そんなことを言われ、キョトンとしてしまう。 「えっと…?」 「まぁ大丈夫だとは思うけど……、ウーさんの様子が変だったらあんま近寄っちゃダメよ」 イトリがあまりに真摯に言うものだから素直に頷いた。 「そいじゃ、なんかあったら連絡してきな。 蓮ちゃんくらいなら放り込んであけるから」 ((腐れ縁の忠告)) == == == == == == == == == == 「ウーさん珍しく気にってたしなぁ、カネキチのこと。 まぁ間違えて夢叶に手出すってことはないでしょーけど…。 あーもー…なんでアタシが心配しなきゃいけないんだか」 | → |