![]() == == == == == 「あ〜夜明けちゃったです…」 ぐぅぅぅ…… 「っと、スマン電話」 20区にあるCCGの支局で会議中だった亜門たち。 進行役にも等しい篠原に連絡が入ったため中断している。 「…もしもし?…はいはい、ええそうです……はい? えっとそうですが…腕に縫い目とかないでしょう…ある? …ああ〜間違いないです、はいはい。 え?女性も連れてる? いや…そっちは分からないです。 あーっ、わ…わかりました、すぐ行きます」 ため息をつきながら通話を切る篠原。 事情が分からない亜門は首を傾げる。 「"アイツ"ですよ…」 「"アイツ"?」 滝沢の言う"アイツ"が誰なのかも分からない。 「……"問題児"です」 「絶対謝ってくださいよ」 そこは交番だった。 「だって僕ずっと言ってるんですから。 絶対ですからねぇ?」 「分かった分かった。 嘘か本当かはすぐわかる事だから」 警官の言葉には疑いしかない。 「…ったく…ちょっと捜査官手帳をなくしちゃっただけじゃないですか…。ぼくだってお国のために働いてるんですからね?わかってますぅ?刃物くらいでガタガタ…」 その口ぶりからはとても不満なのが分かる。 「わーかったって!うるさいな君…」 什造のこの態度や服装が警官の信用を得ない理由だろう。 そこへ…。 「あの〜…先程の篠原です。 "ウチの"がお世話になってると…迎えに」 「あ…ら…本当に来た…」 「だから言ってるでしょう」 篠原の後ろには亜門の姿も見て取れる。 「いえすみません、まさか本当にCCGの方だとは…」 「いえいえ、そっちの判断は間違っていませんよ。 こんな奴いたら職質すべきです」 什造の態度や服装だけでなく、所持品も問題だった。 血だらけでナイフを持っていたのだ。 「つーかぁ…仕事道具がちっさすぎるからイケないんですって。 いつも言ってるじゃないですかぁもぉぉぉ」 ((職質に相当する捜査官)) == == == == == == == == == == 「それより君はどこで何やってたのよ」 「はい?就活してましたレストランで…」 「……何…止めちゃうの?捜査官」 「今迄お世話になりました」 「阿保」 ← | → |