03
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「あ〜夜明けちゃったです…」

ぐぅぅぅ……










「っと、スマン電話」


20区にあるCCGの支局で会議中だった亜門たち。

進行役にも等しい篠原に連絡が入ったため中断している。



「…もしもし?…はいはい、ええそうです……はい?
えっとそうですが…腕に縫い目とかないでしょう…ある?
…ああ〜間違いないです、はいはい。

え?女性も連れてる?
いや…そっちは分からないです。

あーっ、わ…わかりました、すぐ行きます」



ため息をつきながら通話を切る篠原。

事情が分からない亜門は首を傾げる。

「"アイツ"ですよ…」
「"アイツ"?」

滝沢の言う"アイツ"が誰なのかも分からない。


「……"問題児"です」










「絶対謝ってくださいよ」





そこは交番だった。

「だって僕ずっと言ってるんですから。
絶対ですからねぇ?」

「分かった分かった。
嘘か本当かはすぐわかる事だから」

警官の言葉には疑いしかない。


「…ったく…ちょっと捜査官手帳をなくしちゃっただけじゃないですか…。ぼくだってお国のために働いてるんですからね?わかってますぅ?刃物くらいでガタガタ…」


その口ぶりからはとても不満なのが分かる。

「わーかったって!うるさいな君…」

什造のこの態度や服装が警官の信用を得ない理由だろう。



そこへ…。

「あの〜…先程の篠原です。
"ウチの"がお世話になってると…迎えに」

「あ…ら…本当に来た…」

「だから言ってるでしょう」

篠原の後ろには亜門の姿も見て取れる。

「いえすみません、まさか本当にCCGの方だとは…」

「いえいえ、そっちの判断は間違っていませんよ。
こんな奴いたら職質すべきです」

什造の態度や服装だけでなく、所持品も問題だった。

血だらけでナイフを持っていたのだ。


「つーかぁ…仕事道具がちっさすぎるからイケないんですって。
いつも言ってるじゃないですかぁもぉぉぉ」



((職質に相当する捜査官))
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「それより君はどこで何やってたのよ」
「はい?就活してましたレストランで…」
「……何…止めちゃうの?捜査官」
「今迄お世話になりました」
「阿保」


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