![]() == == == == == 「な、に…?」 手首を掴まれ、それ以上進めない。 「ウタ…? 離して…早く伝えないと……!」 しかし解放されることはなく、逆に引き寄せられた。 「駄目」 耳元で聞こえたのはただ一言。 「何言って……今はそんなこと言ってる場合じゃ…!」 「駄目だよ、夢叶。 行っちゃ駄目」 その時、店の扉が開いた。 「――夢叶はどこにも行けないよ、あの日…ぼくに捕まっちゃったから。それにさ、そろそろ戻って欲しいみたいだよ、"彼"が」 ((うっす、うっす)) == == == == == == == == == == 「あな、たは……――」 「あ、……君、ちょっと刺激強すぎるんじゃない?」 「えー、なにもしてないのになぁ」 「顔隠してても気絶しちゃうって相当だよ?」 「いやいや、直接何かしたわけじゃないしー」 ← | |