![]() == == == == == 「ーーアンタさ、ウタさんの見た目に完全にビビッてたでしょ」 それを否定しない金木は正直だ。 「でも全然外見と違うね。 話し方とかも優しいし……」 ただ、忘れてはいけないのは彼も喰種だということ。 「(あの人もヒトを殺して喰べてるんだよな…)」 そう思うと一概に良い人とも言えないのかもしれない。 まぁ、それを言い出すと喰種全体がそうなるのだが。 「ところで、夢叶さんって…」 「人間だよ。 でも喰種に理解がある人だから心配ない」 「そうじゃなくて……匂い、変わってない…?」 「甘くて美味そう…って? ウタさんの前で言うなよ、流石に殺される」 「うん……ーーところであのマスクって何に使うの?」 「ああッ!?アンタ知らないで来てたの!?」 肝心なトコで説明不足な店長のお陰で説明する破目になる董香。 「"喰種捜査官"ってわかる? アンタでも名前くらい聞いたことあるでしょ?」 「あ…うん、ニュースとかで聞くし…よくは知らないけど」 ついこの間まで人間だったなら、その程度の認識だろう。 「…イカれたクソ野郎ども。私たちを殺したくてウズウズしてる…。そいつらと素顔晒してやりあって、もしも決着がつかなかったら面倒なことになんのよ」 だからマスクを着ける。 何が面倒なのか分からず聞けば、睨まれた。 「"顔"と"正体"が一致してたらどう考えてもヤバイだろーが。 少しは頭使えよ、馬鹿が」 「(………ウタさん…やっぱりトーカちゃんは怖いです…)」 ((結論、人間でも喰種でも相手によって態度違います)) == == == == == == == == == == 「カネキくん、可愛い子だったね」 「夢叶はカネキくんみたいのが好み……?」 「そうじゃないけど、…ピュアで可愛いじゃん。 それよりさ、どーする?彼のマスク」 「盛大に話反らしたね……んー…やっぱり眼帯かな…」 「やっぱり!?あとは…口元に何かほしいね」 「……こーゆーのは…?」 「おぉ!あんま喰べたくないって感じがしていいね!」 「じゃあ取り敢えず眼帯と歯茎…」 ← | |