![]() == == == == == 「特等に、ねぇ…」 叶華は顎に手をやって復唱した。 「じゃあまたお勉強しよっか」 一瞬だけ什造は詰まった。 「、やるです…」 什造に圧倒的に足りないのは知識。 きちんとアカデミーで学んでいない分、他に劣る。 「でも特等のひとは強いです?」 什造が言わんとしていることを察し、あぁ…と言う。 「まあ什造くんの場合、戦闘技術はのみ込み早いから心配ないよ。仕事やってたらおのずと身に付いていくから」 それに、今の叶華では教えられない。 「――……叶華とも、一緒に仕事したかったです…」 過去を悔いるように言う。 叶華の負傷は、結果的に言えば什造の責任でもある。 かつての什造は喰種を狩るのを楽しみ、深追いをしていた。 それのフォローのために叶華は負傷したのだ。 「おや、嬉しいことを言ってくれる」 だが叶華は暗い顔1つせずにそう言った。 「什造くんが私の目になってくれるなら、もう一度頑張れるかもしれないね」 ((この真っ黒な世界の光に)) == == == == == == == == == == 「叶華、今度動物園に行くです」 「?…それは私と、ということかな?」 「当然です」 「おやおや、それはさっさとリハビリに行けと…」 「僕が車椅子押していいです?」 「いやぁ……そうだね、そろそろリハビリをしないといけないね」 ← | |