スタートライン
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「特等に、ねぇ…」



叶華は顎に手をやって復唱した。

「じゃあまたお勉強しよっか」

一瞬だけ什造は詰まった。

「、やるです…」

什造に圧倒的に足りないのは知識。
きちんとアカデミーで学んでいない分、他に劣る。


「でも特等のひとは強いです?」

什造が言わんとしていることを察し、あぁ…と言う。

「まあ什造くんの場合、戦闘技術はのみ込み早いから心配ないよ。仕事やってたらおのずと身に付いていくから」

それに、今の叶華では教えられない。






「――……叶華とも、一緒に仕事したかったです…」






過去を悔いるように言う。

叶華の負傷は、結果的に言えば什造の責任でもある。

かつての什造は喰種を狩るのを楽しみ、深追いをしていた。
それのフォローのために叶華は負傷したのだ。

「おや、嬉しいことを言ってくれる」

だが叶華は暗い顔1つせずにそう言った。




「什造くんが私の目になってくれるなら、もう一度頑張れるかもしれないね」



((この真っ黒な世界の光に))
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「叶華、今度動物園に行くです」
「?…それは私と、ということかな?」
「当然です」
「おやおや、それはさっさとリハビリに行けと…」
「僕が車椅子押していいです?」
「いやぁ……そうだね、そろそろリハビリをしないといけないね」


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