会いたかったよ == == == == == 「――…研、くん…?」 開いた口が塞がらない叶華。 「や、やっぱり。 でもどうしてココに…?」 金木も驚いているようだ。 フリーズ寸前だった叶華の表情が崩れる。 「!!」 「〜〜〜、見つけたぁぁぁぁぁ!!!」 金木に勢いよく抱き着く叶華。 「えっ、ちょ…ちょっと!?」 支える力がなかった金木は叶華ごと後ろに倒れそうになる。 その背中を誰かが支えてくれた。 「ちょ、っと…叶華ちゃん、危ないから離れ――」 「永っちに聞いて心配してたんだから…!!事故に遭ったって大丈夫だったの!?手術は!?手術の費用とか後遺症とかは!?出歩いて大丈夫なの!?会いに行ってもいないし連絡つかないし……めちゃくちゃ心配したんだからね!?」 安心して涙腺が緩んだのか滝の様に涙を流している。 「ご…ごめんね。僕は大丈夫だから…」 取り敢えず落ち着かせようと声を掛ける。 「うぅぅぅっ…!」 だが今は到底無理なようだ。 「おー、叶華がめっちゃ喋ってる。 血酒飲んだ時の蓮ちゃんみたい」 後ろでイトリがケラケラと笑っている。 「叶華さんもそんな風に泣いたりするんだ…」 ((嗚咽止む 苦手な相手の 第一声)) == == == == == == == == == == 「えっ!?研くんが事故に遭った!?」 「そうなんだよ。テレビでやってるだろ?鉄骨事故って」 「あの女の人が亡くなったってやつ?」 「そ。それでカネキの奴、手術受けて助かったんだけど…」 「良かった…!良かったぁぁ…!!」 「って…おーい、聞いてっかー?」 ← | → |