迷いの森で道に迷う
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「服から何まで選んでもらってるって本当ですか?」


「旧多一等には関係ないです」


冷たくあしらっても全然折れてくれない。

「あ、その旧多一等って止めません?
ピエロ内じゃ宗太って呼ばれてるんで、そっちで」

「それこそどうでもいいです」

そう言っている間にも服やアクセサリーを見ている。




「似合っちゃいるんですけど、何だかな〜。
叶華さん、清楚な服とか似合うイメージなんですよね」




たまに服を捲ってくるので手を払い落とす。

「あ、これから服見に行きましょうよ」

言うが早いか、早速会計を済ませる旧多。










店に行き、白を基調として服を持ってこられる。

「これとか良くないっすか?
あ、でもこっちも…」

そして内の何着かを試着させられる。

店員も手伝ってくるものだから断りづらい。

「やっぱ清楚系も似合うじゃないですか」

そしてそのまま購入する。



「あの……私、気に入ったとも買ってくださいとも言ってないんですけど。あと、私の服返して下さい」



その時、着信音が鳴った。

メールだった、ウタからの。

話があるから来てほしいそうだ。

何だろうと考えていると、旧多に覗き見られた。

「丁度いいじゃないですか。
ソレ、見てもらったら」

「買ってもらってもない服なんか着てたら…」

そこで初めて弱気な言葉を漏らす。





「分かってないなぁ。


そんな求められることだけやってたら、いつか飽きられちゃいますよ?ほら、ピエロって結構飽きっぽいし。

たまには自分から気を引きにいかないと」



((自覚を揺るがす囁き))
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「僕と寝てみません?」
「は……?」
「あの人とヤりまくってるんでしょ?」
「………何のことです?」
「え?もしかしてまだなんですか?」
「……とりあえず旧多一等とは寝ません、気持ち悪い」
「ぼく結構上手いと思うんですけどねー」


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