大人の階段
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「………もしかして、今ので満足しちゃった?……」


力が抜けた叶華を抱き止めたウタが問い掛ける。

林檎のように真っ赤な顔を隠して何度も頷く。




「そう………ぼくは物足りないなぁ…。
キスするならやっぱり深くないと…」




すると足をパタパタ動かして恥ずかしがる。

「初でかわいい……」

またもや小動物のように可愛らしく動く叶華。

「(なにこれ……かわいすぎ。
やっぱり我慢できない…)」

ウタは叶華を抱き上げてソファーに押し倒した。

赤い顔のまま、驚いてウタを見上げている。


「ぇっと、………?」

「叶華ちゃんが悪いんだよ…」






今まで食べてきたどんな肉よりも柔らかい唇に、自分のそれを重ねる。



唇を割って舌を差し込めば、あまりの甘さに舌が痺れる。

極上の酒より美味な唾液を残さず舐めとる勢いで中を暴く。






離しては重ね、離しては重ねる。

激しいキスの雨に叶華はぐったりしている。
どうやら刺激と快楽の針が振り切れてしまったようだ。

「良かった…」

ウタは安心したように呟いた。

叶華を抱き起こし、ソファーに座る。



「ぼく心配だったんだ……。叶華に食欲抱いたら、…喰べたいって思ったらどうしようって……」



ぎゅっと抱き締める。

実際はそんなこと思わなかった。

だから嬉しくて何度もキスをした。

「ご飯じゃなくてちゃと恋人だった」
「(私がバカみたいなこと考えてる間に悩んでたんだ…)」

自分の軽率な行動が申し訳なく思い、抱き締め返す。

「私……ウタになら喰べられてもいいよ」





「うん………また今度、ね。
ぼくなりの"喰べる"で、叶華ちゃんを味わってあげる…」





((なんだか悪寒が……))
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「キスもしたし、もっとイイことできるね」
「……はい?」
「えっちしたいんじゃないの?」
「そんなに飢えてないから!」
「え、もしかして他に男がいるの?殺しちゃうよ、そいつ」
「いないから!盛ってないって言いたいの。
大体ね、面と向かって………したいなんて言われたら恥ずかしい」
「そう?ぼくは叶華ちゃんとえっちしたい」
「ーー!!もっとオブラートに!」
「えー、じゃあ………したい」
「………うん、ウタが言ったらどれも同じってのは分かった」


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