他愛無いアソビ
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フェリドに従うことにした訳じゃない。

優ちゃんやミカのことになればもちろん黙っていない。
でも、それ以外ではなるべく逆らわないようにしてる。





毎日のように一緒にいると、分かってくることもある。


例えば、彼は少年少女が好みだとか。
知りたくもなかったけど……。

1度身に付けた服は2度と着ないとか。
勿体ないから子供たちにあげてほしい……。

……そういうどうでもいいことじゃなくて。



彼は絶対に私を殺さない。



それ以前に、滅多に傷付けてこない。
せいぜい吸血する時だけ。

私が暴れても押さえ付けるくらいしかしてこない。

ならどうして従うのか。

それは意外と単純な理由。





彼は私を殺さない。
でも他の子供たちは平気で殺す。





以前、全てのことに拒否していた時。

彼は近くにいた無関係な子供たちを何人も殺した。

「最近ワガママすぎるよ。
ルカちゃんにはお仕置きが必要だね」

そう言って笑いながら殺すのだ。


だから私は子供の近くでは逆らわないようにしている。
……子供たちがいなくても、後の報復が怖くて逆らえない。

自分を傷付けられるなら反抗もできる。

でも自分のせいで他人が傷付けらるのは耐えられない。




「ルカちゃんさ〜」

「…?」

「昔の記憶がないんだって?」


……何で知ってるんだろう。
相変わらず何考えてるのか分からないし。


「…そう、だけど…」

「あはぁ〜通りで♪」

「…?」






「ルカちゃんの過去を知ってる……って言ったらどうします?」






私の…過、去…?

「ど…どういうこと?」

「どうもこうも、……僕はルカちゃんが忘れちゃった昔のことを知ってると言ってるんですよ」

はは、ワケわかんない…。

何で私の知らないことを貴方が知ってるの。



「知りたいですかぁ?」



っ……。

知りたくないわけがない。
優くんと話してその気持ちは強まった。

でも、不用意には信じられない。

吸血鬼の…しかもフェリドの言うことなら尚更。

「教えてあげてもいいよ?」

「……聞かせて」

真実かどうかは分からない。
でも、何も手掛かりがないよりはマシかもしれない。





「ん〜じゃあ……もっと仲良くなったら教えてあげる♪」




((だからほら、もっと楽しく話そうよ))
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「ム……」
「あはぁ〜、むくれたルカちゃんも可愛い〜」
「(少しでも期待した私がバカだった…!)」
「友達になったら教えてあげてもいいですよ?」
「……友達少なそう…」
「あは、ひどいなぁ」


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