道化のエミ
== == == == ==

「やあミカ君。
そろそろ人間の血、飲みましたぁ?」


「人間の血なんか飲まない…」

ミカはフェリドから逃げるように背を向ける。

が、あることを思い出して足を止めた。

「?」





ーークルル、ルカはフェリドに殺されたのか?

ーールカ?あぁ、あの男が連れて行った人間ね。

ーーどうなんだ!?


ーーミカ、貴方が何を言っているのか分からないわ。

ーーなんだと…?

ーー勘違いしないで?





フェリドは殺してしまったと以前言った。

それに絶望したミカ。
優は人間に、ルカは死に。

だが最後に言われた言葉に混乱した。

事の真偽を確かめるため、クルルの所へ行ったのだ。


「…フェリド・バートリー」

「ん、なに?」

「お前はルカを……殺したと言ったな」
「あは、そんなこと言ったっけ?」

巫山戯た態度にイラつきながらも平静を保つ。





ーー貴方の口からルカが殺されたなんて言葉が出るなんてね?

ーーっ!

ーーフェリド・バートリーがルカを殺したかどうかだったわね。
ーー"誤って"吸い殺したならありえなくはないけど、あの男がそんなことするかしら。

ーーどう…いう…?

ーールカのことをとても気に入っているってことよ。

ーーじゃあルカは…



ーー殺したとは聞いていないわ。許可も与えていないしね





「すべて嘘だろ」


フェリドが笑った。

「あは、ほんとに殺すと思ったんですか?」
「ルカはどこにいる!?」

フェリドに掴みかかるミカ。

「そんなに怒らなくても」

だがミカは聞く耳を持たない。




「ちゃんと会せてあげますよ、この任務中にね」




((質の悪いジョーク))
== == == == == == == == == ==
「ミカ君のせいでリボンが崩れちゃったじゃないですか」
「そんなものどうでもいい…」
「えぇ〜、これルカちゃんに選んでもらったんですよ〜?
(この前勝った時に選んでもらう約束しましたからねぇ)」
「ー!!……はっ、また嘘だろ」
「と言う割には視線が外れませんね〜」
「っ、うるさい!ルカがそんなことするわけない!」
「(あは、実は結んでくれたのもルカちゃんなんだけどなぁ)」


|



TOP