俺のチーム
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「おーおー、始まったな。
本当に攻めてきやがった」


各所で黒煙が立ち上る。

それを建物の上から見ているグレン。

「んで、どーこが司令塔だ?」

望遠鏡を片手に吸血鬼たちを見ていく。


カシャッ
違う…。


カシャッ
こいつも違う…。

カシャッ
お、こいつは…。





スコープの中心にいるのは銀髪の吸血鬼。

明らかに他と違う…。
貴族のようだ。





スッ

視線がこちらに向く。

「お〜っとやべぇ。
この距離で気付くのかよ」


「あの、グレン中佐」


やって来た部下に観察を止める。

「こんなところで悠長にしてる場合では…」
「ん〜、別に悠長にしてるわけじゃねぇけどな」

そこにいたのは小百合だった。

「新宿攻めんなら見張り塔がいるだろ」

ともすれば吸血鬼たちはここも狙ってくる。

「って言ってるそばから…来たぞ、小百合」

「え?」



ズドッ


その吸血鬼は背後から駆除された。

「遅ぇよ、美十」

「何が遅いよ。急に戦争するとか言い出してこんなとこ呼んで一体どういうことなの?」

そこへさらにグレンの仲間が到着する。

「グレン様、ただいま参りました」

「なーんかすげぇこと始まったみたいだなぁ。
どうすんだ?新宿の殲滅部隊はまるで対応できないぞ」

これで5人。





「よし、俺のチームは全員揃ったな」


一瀬グレン中佐

花依小百合少尉

十条美十大佐

雪見時雨少尉

五士典人大佐





「はぁ?何で名門十条家の令嬢であるわたしがあんたなんかのチームに…」

「キーキーうるせぇ」

まったく取り合わず、キレさせることだけ言う。

「うるさくなあぁぁぁぁい!!!」

美十がグレンに殴りかかろうとする。
…が、後ろから五士に腕を掴まれて止められる。


「んで時雨、お前に監視させてた優のチームは?」

「無事吸血鬼の支配から解放して新宿に入りました」

その報告に、戦争にも参加できることに気付く。

「強くなるには実践が1番だからなぁ。死ななきゃ強くなる」

グレンは下の戦いを見下ろす。




「いくぞお前ら。指令塔は五丁目の交差点にいる吸血鬼どもだ。とりあえず頭潰しゃ状況も変わんだろ」




((命を懸けて守るべき仲間))
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「はっ、じゃああんたが潰されたらマズいわね」
「俺がこっちの頭だからな」
「せいぜい死なないことね」
「なんだ?お前、俺のとこまで敵通すのかよ」
「はぁ!?あたしが通すわけないし!」


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