生きていたモノ
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吸血鬼の第三首都
サングィネム


カッ

チェス盤のような床を歩く銀髪の男。




第七位始祖
フェリド・バートリー




「みーかー、みーかー、みーみーかー」

楽し気に歌いながら、ある部屋に入った。

「いやー、やっぱりここにいましたか」

中には人影が1つ。

「報告聞きました〜?
何でもやっと見つかったらしいですよ」

椅子に座っているフードを被った人物。


「君がずっと捜していた大切な天使君が。
思ってたとおり、汚い人間に利用されてました」


フェリドの言葉にピクリと反応を示す。




「百夜優一郎君がねぇ……」




ヒュッ

フードの人物は一瞬でフェリドの前に移動した。
彼の構えた刃はフェリドの喉元に向けられている。

フードがふわりと浮き、金色の髪が現れる。


「さあさあ、あなたはどう物語を紡ぎますが?」


決して楽しそうな声を潜ませないフェリド。

彼の視線の先には冷たい目をした少年。

金髪に青い瞳。
かつての面影を残しながら成長した姿。





「百夜ミカエラ君」




((方や胸を貫かれた者、方や脳天を貫かれた者))
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「ん〜、流石に早いですねぇ」
「…それ以上近付くな」
「えぇ〜、君が僕に近寄ったんじゃないですかぁ」
「……」


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