猪突猛進ボーイ
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「俺こないだの吸血鬼との戦いで実力認められて吸血鬼殲滅部隊に配属されたんだよな?」


なのになんでまだ高校通ってんだよ?

ごもっともな質問だ。

「やー、そのへんの文句は中佐にどうぞ」

完全にグレンに丸投げするシノア。

「グレンの馬鹿、全然軍の執務室にいねぇだろうが!!
どうやって文句言うんだよ!!」

私に怒鳴られても、と全然気にしていな。

完全に他人事だ。



「それに、殲滅部隊の訓練ならもう始まってんるですけどねぇ」


「んぁ?」

「あなたが心の底から欲しがっているものを手に入れるための訓練が……」

優はシノアの言葉を復唱する。

「あなたが欲しいもの、それは……。
ーーーこれでしょう?」

シノアの手には小さな棒。

…と言うには凝った形をしている。

クルンと回すと、それは巨大な鎌となった。
その背後には黒い影。

「そ……そりゃあ…」





「私が契約している鬼ーー"四鎌童子"です」





シノアも吸血鬼殲滅部隊の一員。

「これが…吸血鬼を呪い殺せる……鬼呪装備か…」

鬼呪装備を持っていても不思議ではない。

「これがあれば俺も1人で吸血鬼を殺せる」
「いえ、1人じゃ無理です」

優の言葉を即座に否定する。

そして協調性を学ぶように促す。


「おいシノア、それよこせ」


……素直に聞く優ではない。

「それ持って俺は吸血鬼どもに復讐に行く。
(そんでもって家族を救う…!)」

「他人が契約した鬼の武器は使えません」

だが優はシノアに持ち歩いている刀で襲い掛かれる。

「だったらその武器の実力、見せてみろよ!!」


「もぉ〜、一般装備で鬼呪装備と戦うなんて無理ですよ?」


呆れたように言うシノア。
優の刀を鎌で受ける。

「…!!」

攻撃しているはずなのに、自分の負荷の方が多きい。




「シーちゃん、この馬鹿殴って〜」


「へっ?そっちも動くのかよ!!」




((熱冷ましの鉄拳))
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「まじですげぇなそれ…。
それさえありゃ吸血鬼なんて敵じゃねぇんじゃねぇか?」
「いえいえ戦場では向こうも武装してますから。
先日あなたが倒した丸腰の吸血鬼とは別物ですよ」
「武装?まじで?」
「だからまずは部隊で動くための協調性を学びましょう」


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