みんな大好きなカレー
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カチャ


「優兄ィ!」
「ルカ姉ェ!」



優の後ろについて入ったルカ。

たちまち子供たちに囲まれる。

「あーもう、お前らわらわら集まんなって」

うぜーから、と言う割には優しく頭を撫でてやっている。

「ねぇねぇ、今日はカレーなんだって!
茜がカレー作ってくれるんだって!」

「(カレー…?)」

その言葉にふと疑問を持つ。


「カレーって……どうやって作るの?」
「吸血鬼のよこす配給は残飯みてぇのしかないはずだけど」

台所に立つ茜に疑問を投げかける優とルカ。

「驚いた?
なんかミカがね、裏のルートで見つけてきてくれて」

『裏のルート…?』

2人は復唱し、顔を見合わせた。

「!」

心当たりがあるらしい。

手のひらを見つめる優に、優くん?と首を傾げる。




「私うまく作れるかわかんないけど、こんなごちそう久しぶりだから頑張るね!」

「茜、私も手伝うよ」




ルカは得意気な顔で茜の隣に立った。

「ホント!?……って言いたいけど、大丈夫?
折角ミカが持ってきてくれたのに灰にしない?」

「し、しないよ!」

疑いの眼差しを向ける茜。

「わっ、分かった、手は出さないから!」

ならよし、と参加を認められる。


「ルカはそこで作り方だけ教えてね」



((包丁を持たすべからず、火を使わすべからず))
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「何で知ってるのに作れないのかな〜」
「む、…別にわざとじゃないもん」
「だから、よ。真面目にやって灰作っちゃうんだから」
「いつも灰にしてるわけじゃないもんっ」
「灰にならない時は味がとんでもないけどね」


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