滅びのウイルス
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『警告します。
愚かな人間どもの手により致死性のウイルスが蔓延しました。


残念ながら人類は滅びます。


しかしウイルスは13歳以下の人間には感染しないことがわかっています。よって我々ーー第三位始祖クルル・ツェペシ直下部隊はこれよりこの地区の子供たちの保護を始めます。

我々の指示に従いなさい』







町は子供たちの悲鳴が木霊していた。

そして此処でも……。

「先生!!院長先生!!」
「ミカ兄ちゃん!院長先生が、院長先生が…!!」

子供たちのほとんどが親を知らない。

此処にいる子供たちにとって親にも等しい存在。


「…!優ちゃんとルカはみんなを見て!
僕は院長先生を…!!」


皆が冷静さを欠く中でも、まだ落ち着いていた。
判断力ーーそれはリーダーに求められる資質。

「うん!分かった…!」

子供たちを呼び集め、安心させるように抱き締める。

「え!?お…おい…!!」

優は戸惑うように言ったが、はっとする。
自分の手を握る小さな家族の存在に。

「……あ…あぁ……」

力強く、それでいて優しく握り返す。





「お…俺が守ってやっから…。
安心しろよ……」



((生き残った子供たち))
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「優くん……」
「な、何だよ?」
「…いい人だね」
「そっ…そんなことねぇよ!」
「ちゃんと守ってあげようね、私たちで」
「……あぁ、みんな…俺たちが」


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