![]() == == == == == 「…っ、」 ふらりとバランスを崩したルカ。 辛うじて壁にもたれかかる。 「(頭くらくらする…)」 ちょっと休憩、と座り込む。 「(眠……)」 突如襲った眠気に瞼を上げておくのも限界。 「(ちょっとだけ…ちょっとだけ……)」 「ルカ、どこにいるんだ…」 少し先にうずくまっている子供を見付ける。 「おい、大丈夫か…って、ルカ?」 駆け寄って顔を見てみれば見慣れた少女。 「寝てんのか? おーい、大丈夫かー?」 ゆさゆさと揺らしてみる。 「…ん、……」 「ココに置いとくと吸血鬼共に何されるかわかんねーな。 ……運ぶか」 優は床と仲良くしているルカをおんぶする。 「ーーッ!」 ビクゥ!と肩を跳ね上げる。 「…、…ぃぃ…におぃ……」 おんぶされ優の首筋に近い場所にあるルカの顔。 ルカはスリスリと頬ずりしていた。 「び…ビビったぁ……」 ほっと安堵の息を吐きながら肩を撫で下ろす。 「…何でこう無防備なんだか……」 ((守るのが俺の使命)) == == == == == == == == == == 「(首に絆創膏…?)」 「(スースー…Zzz)」 「…ルカまで"自分から"何て言うなよ…」 「ん……優、くん……」 「吸血鬼共に無理やりやられてんだろ…」 「(Zzz…)」 ← | → |