暮人のケツロン
== == == == ==


「百夜優一郎、俺の部下になれ。
俺がお前を導いてやる」




優に手を差し伸べる。

「……どうでもいいけど、与一と君月を解放しろよ」

「心配するな、2人とも"鬼呪装備"保持者だ。
傷はすぐに癒える」

優にとってはそういう問題ではない。


「お前とグレンが一体何の小競り合いをしてるかは知らねぇけど、少なくともグレンはこんなやり方はしない」

暮人は、だから俺に追いつけないのだと笑う。

だが、優の選択は正解だと言う。

「あっさり俺の手を取りに来たら俺はお前を殺していた」

部下になるよう言っていながら、だ。





「お前がここで俺に取り入らないのは……お前はどこにも所属していないからだろう」





どこかに所属しているスパイなら手を取った。

敵の懐に入れるのだから。

だが優は取らなかった。

「ならもう帰っていいぞ」


バタンッ


暮人は部屋を出て行ってしまった。

ドサッ

「与一!!君月!!」

倒れた2人に駆け寄る。



「あはは、僕も同じ気分だよ。
いやー、すごく嫌なところでしょう、ここ」



((言葉より信用できるのが行動だ))
== == == == == == == == == ==
「グレン!!!お前全部説明しろ!!
あと俺たちに仲間でいて欲しいならちゃんと"鬼呪装備"の使い方を教えろよ!!
馬鹿が!!」
「もちろんそのつもりだ」


|



TOP