優先すべきジュンイ
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「で…ミカ、あなたはそのどさくさにまぎれて……人間からも吸血鬼からも隠れて優をーーあなたの家族を回収してくるように」


「わかった、僕が人間と吸血鬼から優ちゃんを救うよ」




ミカは決意を改める。

「、……ルカは…」

クルルがため息をつく。

「ほんと家族想いね。
それとも恋かしら?」

クスリとほほ笑む。



「でも今回は止めておきなさい」



思いがけない言葉にミカは戸惑う。

聞いた話ではルカは被検体ではない。
ならばクルルには救う理由がない。

だが家族を、と言った。

「どうして…?」





「あなたじゃあの男には敵わないわ。
残念なことにね…。

だから今回は優の回収に専念しなさい。

ルカはあの男の下とは言え、こちら側にいる。

また考えればいいわ」




((より危険な場所に身を置く家族))
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「飽きて手放すのを待った方が早いかもしれないわね」
「……どうしてフェリドはルカを気に入ってるんだ?」
「さぁ、私にあの男の心中は推し量れないわ」
「…1度吸ったら止められなくなる、と言っていた」
「ふぅ〜ん……吸血鬼の執着は長くはもたないものよ」


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