優先すべきジュンイ == == == == == 「で…ミカ、あなたはそのどさくさにまぎれて……人間からも吸血鬼からも隠れて優をーーあなたの家族を回収してくるように」 「わかった、僕が人間と吸血鬼から優ちゃんを救うよ」 ミカは決意を改める。 「、……ルカは…」 クルルがため息をつく。 「ほんと家族想いね。 それとも恋かしら?」 クスリとほほ笑む。 「でも今回は止めておきなさい」 思いがけない言葉にミカは戸惑う。 聞いた話ではルカは被検体ではない。 ならばクルルには救う理由がない。 だが家族を、と言った。 「どうして…?」 「あなたじゃあの男には敵わないわ。 残念なことにね…。 だから今回は優の回収に専念しなさい。 ルカはあの男の下とは言え、こちら側にいる。 また考えればいいわ」 ((より危険な場所に身を置く家族)) == == == == == == == == == == 「飽きて手放すのを待った方が早いかもしれないわね」 「……どうしてフェリドはルカを気に入ってるんだ?」 「さぁ、私にあの男の心中は推し量れないわ」 「…1度吸ったら止められなくなる、と言っていた」 「ふぅ〜ん……吸血鬼の執着は長くはもたないものよ」 ← | |