僕の知らないキミ == == == == == 「なに……?どういうことだ」 フェリドの言葉が理解できず聞き返す。 「君はルカちゃんのことを全然知らないってことですよ」 「知っているさ! 何年も一緒にいたんだ!」 家族として一緒に暮らしていた。 それなのに何も知らなかったなんて思いたくない。 「巫山戯るな、お前なんかがルカの何を知って…」 「僕は君より先にルカちゃんと出会ってるんだよ? ルカちゃんの好物知ってる?知らないよね。 そんなことも知らない君がルカちゃんのことを語るの? 巫山戯てるのは君の方だよ、ミカ君」 初めて見るフェリドの真剣な顔。 「そんなことっ……ッ」 反論しようとするが、優に刺された傷が痛む。 「他人の心配なんてしてないで、鬼呪の毒を除去してきたら?」 フェリドはルカを抱えて行ってしまう。 ミカは追うことができなかった。 「…ルカ……」 ((家族って何なんだ)) == == == == == == == == == == 「ラクス、そろそろ退くぞ」 「ん〜」 「お前も多少やられたか」 「レーネこそ」 「暫くアレに入らないといけないな」 ← | → |