![]() == == == == == 「…よし、それならばいい。 すぐに動け」 この場では最上位である第二位始祖が命じる。 「ところでフェリド・バートリー」 クルルに向いていた視線がフェリドに移る。 「お前の後ろにいる子供は誰だ?」 クルルが表情を固くする。 「あ、彼ですかぁ〜? 彼は最近お気に入りの私の従者です」 当事者であるミカは無表情を保っている。 「片時も離れたくなくて連れてきちゃいました〜♪」 「ふざけるな!!ここは上位始祖会だぞ!!」 別の吸血鬼から怒声があがる。 上位始祖会は通常、六位以下の吸血鬼は立ち入れない。 つまり第七位のフェリドが参加していることが異例なのだ。 その上、見聞きしたことのない吸血鬼までいるのだ。 「騒ぐな。 奴のふざけた態度は今に始まったことじゃないだろうに」 どうやら周知の事実らしい。 だがフェリドは不服そうな声をあげる。 「僕はいっつもまじめなつもりですけどねぇ」 ね?とクルルに同意を求める。 が、もちろん同意など得られるわけがない。 「話は以上か? ならこれにて上位始祖会を終了する」 ((咄嗟の嘘…?)) == == == == == == == == == == 「ルカも行きます〜?」 「行かない」 「え〜、どうして?」 「逆にどうして行くと思うの…」 「僕のお友達ですって紹介しようかな〜っと」 「はぁ……痛い頭してるなぁ…」 ← | → |