![]() == == == == == 「…優ちゃんはあそこにいちゃだめなんだ。 人間に利用される。だから……」 優を抱えて走る。 「いいからちょっと止まれ!! なんだよそれ!!いい加減にしろ!!」 暴れられて下ろしてしまう。 「……人間に利用される…? なんだよそれ…お前は……。 お、お前もう……人間じゃないのか…?」 着ている服や立っている場所。 人間を超えた身体能力。 「お、俺のせいか……俺が逃げたせいで…」 「違う!!優ちゃんは悪くない!!」 即座に否定するミカ。 「…いいから行こう、ここは危険なんだ」 「……ちょっと待てよ、」 優は真っ直ぐミカの瞳を見つめた。 「お前が人間じゃなくなってんなら、…」 もう1人の家族を思い浮かべる。 死んだと思っていたミカが生きていた。 ならば、ルカも……。 「ルカ……ルカはどうなってんだ……?」 ミカの服を掴む。 「生きてるのかっ!?一緒にいるのかっ!?」 「優ちゃん……ルカは…」 歯切れの悪いミカに焦燥感を覚える。 「……まだ、分からない…。 探しても見つからないんだっ」 優は力なくミカの服を離す。 「そんな…ルカ……」 そんな優の肩を今度はミカが掴む。 「でも死んではいないはずなんだ! フェリドはこの任務中に会せると言っていた!」 だから…、と続ける。 「僕ら2人でルカを探して一緒に逃げよう!」 ((行方知れずの君はどうなった…?)) == == == == == == == == == == 「見つからない…?ルカが…?」 「4年近く探しても見つからないんだ…」 「ちゃんと探したのか?ルカが行きそうな場所」 「も、もちろん!」 「大きな棚とかも探したか?」 「え、いや…そんなところは…」 「かくれんぼ気分で入ってたらどうする!?」 「ごめん……って、そんなわけないでしょ!」 ← | |