Dear, Diary [Chap.1] -7/9
August. 5 Dear Diary,
えーっと…。何から話そうかな。 今日もバイトがあって、夏休みだから、自分と同じくらいの学生のお客さんが多かった。 でも、今日はいつもみたいに忙しくはなかったし、余裕もあった方だと思う。
だから……、なんていうか…。
だから、ああも余計なことばっかり言っちゃったんだと思う、私。
櫻井先生はちょっと優しすぎる。それに、おかしい。 素でやってるのか何なのか分からないけど、私のワガママみたいな提案を本気にするなんて、絶対におかしい。 そもそも、あんな風に他の生徒に勉強教えてることを知らなかったら、私だってあんなこと言わなかったのに。…たぶん。
結局、先生は私が1時間後にバイトが終わって帰るまで、二宮くんと松本くんという前の学校の生徒に勉強を教えていた。 レジに立っている間、ずっとその様子を見ていたけど、凄く楽しそうだったっけ。 明日、私もあれだけ教えてもらえるのかなぁ…。 よく分からないけど、元々補講には行ってなかったし、迷惑かもしれないけど、やっぱり嬉しいの。 ちゃんと、しっかり勉強しなきゃ……。
あっ!そういえば、明日何着てけばいいの!?
杏奈
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