仮生活スタイル - 1/2


side. A



部屋の隅で一粒の豆を拾って、ジッと見つめる。
世間はとっくに福が来て、春だって一緒に来ているはず。それなのにセンチメンタルになるのは、未だに微妙な状況が続いているからに他ならない。
もう1週間以上も過ぎたにも関わらず、こんなことをやっているのは俺の家だけな気がする。ここを俺の、俺たちの家…と言っていいのかは、それこそ微妙だけど。



「…ていうか、春も来たかは怪しくねーか?外、超雪積もってるぞ、雅紀」

『凄いよねー!去年も少しは積もったけど、私、こんなになってるの初めて見たかも!』

「そっかぁ〜。杏奈はまだ小さかったし、そんなしょっちゅう遠くに行くこともないもんね。俺やさと兄ぃは、撮影ロケや釣りで雪が多い土地に行くこともあるけど」



外に広がる真っ白な雪に覆われた世界。たくさんの家や歩道全てが白い空気に包まれている。そして、俺たちはそれを上から見下ろす。杏奈の言う通り、なかなか見ることの無い景色だ。
でも、見るからに断熱なんて重要視していない、凍り気味の薄い窓にしろ。そこから直通の、雪が積もったままになっているベランダにしろ。
ただの珍しい景色ならワーワーはしゃいでいたけど、そうならないのは俺たちにとって、今窓越しに見ている全てがガチで見慣れない景色だからだ。



『雪だるま、本当の家に作って飾りたかったなぁ〜…!』

「「……」」



床にぺたんと座り、ぽつりと呟いた可愛い妹の言葉に、思わずギクっとした。俺たちの本当の家は、今頃どうなってるんだろう……。



「んふ…。計画全然進まなかったなぁ、家潰してから」

「笑い事じゃないし、さと兄ぃ!」

『そーだよ〜!いつまでバラバラに、こんなマンションに住んでなきゃいけないの。ここ、もう飽きた〜!』



さと兄ぃの他人事のようなコメントに、さっきまでのセンチメンタルな気分なんてすっかり忘れ、杏奈とギャーギャー言い返す。
新しい生活スタイルを築く為に決まった、我が家の建て替え。でも、それぞれの拘りいっぱいで出来たプランは、それだけで十分過ぎる以上の時間がかかり、着工は遅れに遅れた。
加えて素敵すぎたそのプランは、着工が始まっても困難続き。何度もプランを見直し、何度もみんなで話し合い、ようやく本格的に進み始めたのは、信じられないことに今年に入ってからだ。


俺にはその辺の都合とか、正直よく分からない。
基本、難しい話は翔ちゃんに任せているし(お金に関することとか、日程のこととか)、細かなプランを考えているのはさと兄ぃだ(時々、杏奈も勉強の為に加わっている)。
それが俺たち家族の為だということは分かっている。分かってはいるけどさ!



「っ…、分かってても、やっぱり精神的にキツイの!杏奈たちと会いたい時に会えないし、毎年やってた行事もなんか上手くまとまんないし!だって、なんで俺たち、未だに節分の時に撒いた豆拾ってんのってなるでしょ!?」

「それは……和が片付けろって怒ったからだべ?」

『撒いたのも、ほとんど私たちだもんね』

「っ、そーいうことじゃなくてさ〜!」



リビング中に大量に散らばる豆と、ボウルの中に集められた豆。その全ては節分の日に撒いたもので、今日まで放置されてきた豆たちだ。
当日は杏奈と翔ちゃんと和が借りるマンスリーマンションに集まったけど、例年通りのテンションを保っていたのは、どうやら俺たちだけだったらしい。
家問題で多少面倒なことになってはいても、いつも通りに潤が恵方巻を作って、みんなで鬼は外〜!福は内〜!みたいな感じをやりたかったんだけど……、



「やっぱ、勝手に豆撒きしたのはまずかったなぁ…。翔くんも潤も怒んなかったから、調子乗っちゃったけど」

『潤くんは恵方巻作りに集中してたのと、翔ちゃんは感覚が麻痺してただけだけどね』

「病院で子供たちとやったって言ってたもんね、翔ちゃん。潤は潤で恵方巻出来たのと同時に緊急の仕事の電話来て、そのままバイバイしちゃったし」

「和も帰って来たの、夜中だったもんなぁ」

「『ねぇ〜』」



毎年やっていた行事の一つである節分は、せっかく集まったにも関わらず、中途半端さが否めない。
潤は準備をするだけして居なくなっちゃうし、翔ちゃんは小児科医故に、病院で子供たちと一緒に既に節分をやっていた。帰ってきた時、家でもやってるし…的な顔をしたのを、俺たち3人は見て見ぬふりしている。
そして、文句を言いながらも毎年付き合ってくれている和はといえば、舞台の稽古があって参加すらしていない。
ただ、“文句を言う”という部分では、今年も和は絶好調だった。時差をつけてくる辺り、絶好調すぎるって言っても良いぐらい、レベルが上がってる。



『…和兄ぃ、昨日珍しく本気で怒ってたよね。翔ちゃんや潤くんが怒るのは、よく見るけど』

「朝、豆踏んで転んだって、青アザ見せられたもんね。昨日の夕食、久々まともに顔見られたと思って喜んでたら、会った瞬間に怒鳴られてビビったな…」

「さと兄ぃはまだいいよ〜。俺なんか、スリッパ投げられたかんね!」



ということで、俺たちが正に今、床に這って豆を拾っている理由はそういうことだ。


二手に分かれ暮らしながらも、可愛い妹の希望で夕食だけは全員で食べることになった仮生活。でも、計画が遅れる度に、そんなささやかな希望も上手くいかなくなる。
ここ最近は翔ちゃんチームが特に忙しくしていて、全員揃ってとはいかなくなっていた。翔ちゃんはいつものことだけど、和も公演が迫っていて帰りが遅い。
大事な保護者である2人の帰りが遅い時は、もちろん俺やさと兄ぃがこっちのマンションに来ていたから、心配には及ばなかったけど。



「毎日ヘトヘトになって帰って来るせいなのかな…。ずっと豆落ちてたことにも気付かなかったって、相当だよね」

『帰ってきたらすぐにお風呂入って、そのまま寝ちゃってたもん、和兄ぃ。翔ちゃんは翔ちゃんで、気にはなってたけど片付けるまでの気力は無かったみたいだし…。でも、だからってあんなに怒らなくてもいいのに〜!』

「ねえ?俺たちとしては豆拾うとこまでが節分のセットだったから、寧ろ一緒に片付けするのを待ってたのにさぁ!?」

「あんなに怒らなくてもなぁ〜?」

「『ねーっ!?』」



言い訳みたいだけど、仮住まいと言えども、自分が暮らしている家の状況を転ぶまで知らなかったっていうのは、正直ちょっとどうなんだろう、と思う。
忙しいことに関しては、お疲れ様!っていう気持ちでいっぱい。でも、そのせいで杏奈が1人になる時間が多くなるのは、泣く泣く離ればなれで暮らしている身としては困る。
だったら潤と杏奈をトレードしてよ!と申し出たけど、そこだけはあっさり断るんだから調子が良い。挙句、そのことで潤にも怒られて、こっちは踏んだり蹴ったりだった。


そして今、前日にあった夕食でブチギレられた俺たちは(疲れているせいか、イライラもピークだったらしい)、こうやって豆拾いに追われている。
散らばる豆を一粒拾う度に切なくなるのは、仕方の無いことだと思う。果てしない作業に色んな意味でため息が出ては、鬼は出て行かなかったんだなぁ…と実感していた。



『とにかく、和兄ぃたちが帰って来る前にこの豆は片付けておかないとね。翔ちゃんにも言われたし、潤くんも今日はこっちで夕食にしようって言ってたし。もう4時半だよ!』

「翔ちゃん、今日は早いんだっけ?昨日は和と杏奈しか俺たちの所に来なかったから、和だけじゃなくて、何だかんだで翔ちゃんにも全然会えて無いな〜、俺。さと兄ぃは?」

「俺は家のことで色々話さなくちゃいけないから、翔くんとは病院近くのドーナツ屋で待ち合わせて、結構会ってるよ。杏奈と一緒に夕食の買い出しがてら、よく行くの。ね?」

『ね〜』

「すげー眠そうにしてる時もあるけど、翔くんはいつも通り元気だよ。和ほどじゃない」



にっこり笑うさと兄ぃと、その割に豆は拾ってくれなかったけどね!と茶化す杏奈の言葉に、ほとんど会えていないはずの翔ちゃんの姿がありありと頭に浮かぶ。
余り忙しさに慣れていない和とは違い、年中無休で仕事に追われている翔ちゃんは、こんな生活でも変わることなく以前通りのままらしい。



「そっかぁ〜。俺たちの方はみんなスケジュールがほとんど決まってるから、割といつも顔は見れるんだよね。時々、潤や俺が仕事で遅くなったりするぐらいで、あんまり気にすることもないし」

「そうだなぁ〜。それに潤が色々やってくれるし、たぶんだけど、杏奈たちより生活は楽なんじゃない?バラバラになる前と、ほとんど変わんない気がする」



グーパーで決めた公正なチーム分けだし、杏奈と潤でトレードしよう!とか和には言っちゃったけど、もちろんそれはあくまで冗談に過ぎない。
さと兄ぃが言うように、何不自由ない生活を送れているのは潤のおかげだ。意外と環境の変化には弱いタイプだから、家を離れる前の生活スタイルが保てるのは、俺的に本当にありがたかった。
そりゃあ、杏奈がいればもっと良かったけど、今のところそれ以上の不満は無いし、そこに関しては潤も同じ気持ちだろうからおあいこだと思う。



『え〜?でも、この前潤くんと買い物に行った時、2人のこと色々怒ってたよー?使った食器片付けないで仕事行ったりする、って!洗濯当番も、ちゃんと決めたはずなのに溜まったままになってる、って!』

「それは……今に始まったことじゃないから」

「っ、ひゃひゃひゃ!別にね?離れてても離れてなくても、何かあれば俺らは言われることだからね、そーいうの?」

「うん。そーいう約束忘れちゃうんだよね、時々」

『もぉー!潤くんの為にも少しは反省してよ〜!』



密かに…でもなく吐露されていた潤のクレームに、さと兄ぃと笑う。この仮生活でのスタイルには、メリットもあればデメリットもあるのは当然だ。
潤と一緒のチームになることで負担は少なくなるけど、代わりにルールがちょっと厳しくなる。ミスをフォローしてくれていた人も、3人減る。杏奈たちは1人分の負担が大きくなるけど、その分ルールもゆるかった。
だから、そういう意味でもこのチーム分けは順当だったんだと思う。この3人で暮らしてたら、家がメチャクチャになってる!と言っていた潤はあながち間違いじゃない。



「でもさ〜?杏奈が言った通りこの生活も飽きてきたし、疲れるよね、やっぱり」

「うん。こういうのは向いてねーなぁ、俺たち。潤がいないと、満足にご飯も食べられないし」

『っ、ふふふ!そう言いながら、拾った豆食べないで智くん!それ1週間前ので落ちてたヤツだから!』



さり気なく豆を口に運ぶさと兄ぃにつられ、杏奈と俺もえ〜!?と言いながら、結局味見してはまったりする。たぶん、今の仮生活で足りないのはこういうことなんだと思う。


今まで何気なくあった全員との時間が減ったせいで、久しぶりに会うとバカ騒ぎしちゃう。それはそれで新鮮だし、怒られるのも呆れられるのも慣れっこ。
でも、その度にバイバーイ!なんて言うのは、やっぱり寂しかった。こんなこと言うと、なんか遠距離恋愛中のカップルみたいだけど、心境的には正にそんな感じ。
今年は誕生日一緒に祝えるのかなーとか、他のイベントは出来るのかなーとか、いつも考えてる……、



「…あれっ?そーいえば、もーすぐバレンタインじゃない!?」



そこまで考えて、今月は絶対に忘れちゃいけない行事がもう一つあったことを思い出す。
俺たち兄妹の間では、誰にチョコレートを貰うより可愛い妹からのチョコレートが大事で、それ故に盛り上がる行事。毎年杏奈が手作りで頑張ってくれる、今月最大の一大イベント。
なのに、その妹が未だに節分の豆拾ってるってダメじゃない!?



「おお、そーいえばそうだな…!」

「ね!?もう、あと2日ぐらいしかないよ!?他の3人の予定も知らないし、当日会えるの!?ヤバくない!?」

『え〜!?私、何作るかもう決めてるのに!当日、みんなでチョコ食べられないなんてヤダ〜!』

「俺もヤダ!」

「俺だってヤダよ!もぉ〜っ!!」



突然浮上してきたバレンタイン問題に、杏奈が卓上カレンダーを真ん中に持ってきて、3人で見つめる。
既に作るものは決まっているという杏奈の為にも、どうにかしてそれぞれのスケジュールをやりくりしていくしかない。けど、それがなかなか叶わないのも、今の仮生活の特徴だ。
俺やさと兄ぃ、潤はどうにかなるけど、常に忙しい翔ちゃんと、イライラがピークにくるほど稽古疲れしている和。
普段だったらどうにでもなるし、そもそもこんな直前にワタワタすることも無いだけに、どう対処すればいいのか分からなくなる。まずは今日、1人1人に仕事の予定を確認するしかないんだけど……、



「…ちょっと、あんたら」

「「『!?』」」

「豆も拾わないで、何やってんのよ?」

「「『!!』」」



夜だし何とかなるんじゃない?、でもこの日は金曜だよ?、うわー微妙〜!とか何とか言っている中で聴こえた、一際トーンの低い声。
離ればなれの生活のおかげで妙な懐かしさもあるけど、さすがに昨日の今日だと、それを上回るのは気まずさ。もはや低い声っていうか、冷たい気もする。
声のするドアへと視線を向ける際、途中で時計を確認したら、もう夕方5時を過ぎていた。



『か、和兄ぃ!翔ちゃんたちも…!お、おかえりなさ、』

「おかえりじゃないでしょーが!豆片付けるのに、どんだけ時間かかってんだよ!?」

「そ、それはなんていうか、」

「うわー、酷いなこれ…。豆、全然ボウルに入ってねーじゃん」

「『!!』」

「これは…、俺たち3人でちょっと食べちゃったんだよ」

「食べたの!?1週間前のを!?しかもちゃっかりお茶飲んでるし、マジで何やってんだよ、智くんたち〜!」

『だって、バレンタインが〜!』

「はあ?バレンタイン?」



言い訳すらも出来ない怒涛の3人の追及に、シュンとしたり、ワタワタしたりする。さと兄ぃに至っては、若干開き直り気味だけど、残念ながら部屋にはまだ豆が転がっている。
潤は呆れながらも買って来た食材をダイニングテーブルに置き、翔ちゃんはフォローするように、豆拾いの手伝いをしようとする。
でも、昨日もブチギレた和だけは、この惨状にイライラしているのは明らかだった。それなのに、ちゃんと杏奈の言葉だけはキャッチしてあげるんだからズルい。なんだよ、そのお兄ちゃん感〜!



「今、話してたんだよね。バレンタインどうする、って」

『うん…』

「ほら!この前の節分もこんなだったし、当日大丈夫かなって!杏奈もチョコレート作るって言ってるし、ちゃんとやりたいじゃん?ね!?」

「「「……」」」



気付けば正座になり、ソファに座る和と向かい合っている。(さと兄ぃだけは、相変わらず胡座だけど…)
俺の方が年上なのに…とか色々言いたいことはあるけど、今はバレンタインのことはもちろん、杏奈の為に俺が代わりにしっかり話さなくちゃいけない。
こんな生活が続いて寂しく思っていること。せめて行事ぐらいはなんとかしたいこと。それを考えていて豆拾うの忘れちゃったこと……、



「…いや、バレンタインは普通にやるんじゃないの?俺、潤くんからそんな趣旨のメール貰った気がするんですけど。予定も空けてあるし」

「『へ?』」

「うん、送った。翔くんにもちゃんと送ったし、雅兄ぃたちには兄貴に直接伝えて貰ったと思うんだけど…」

「『え!?』」

「…そうだっけ?」

「っ、智くん!?」



まさかの和と潤の言葉に、驚いて杏奈とグルっとさと兄ぃの方を向く。でも、本人は悪びれもなく、また一つ豆を口の中に入れるだけだった。
話を聴くに、それこそ節分の日、さと兄ぃが俺たちに伝える予定だったらしい。つまり、それって……、



「っ、なんだぁ〜、もう!慌て損じゃん、俺たち!ひゃひゃ」

「んふ。あの日、豆の用意したりでバタバタしてたから」

『そっか〜。でも、良かった!ちゃんと和兄ぃたちもバレンタインのこと覚えててくれたんだね。これで安心してチョコレート作れる〜!』

「やったね、杏奈!」



そう言って、イェーイ!と3人でハイタッチをする。久しぶりに、全員の足踏みが揃ったような感覚だった。


いつもは以心伝心と思えるぐらい、誰が何を考えているか分かる俺たちだけど、仮生活はちょっと距離がありすぎた。
なんとか今まで通りを保とうとしても上手くいかないし、寂しさだけが募っていく毎日は、何度も言うように精神的にキツい。たとえ喧嘩することになっても、一緒にいるという実感がある方がよっぽどいい。
それなのに、こうやって気持ちが通じ合っていることが分かると、離ればなれでも平気だって思えてくるから不思議だった。
凄く子供じみたことを言っているかも知れないけど、これが俺の気持ち。それはみんなも同じだと信じているし、同じだから、こうやって笑い合えるんだと思う。



「あのさ……」

「んー?」

「どうした、和!」

『和兄ぃ、どうしたの?』

「「……」」



でも、それはそれ。これはこれ。どんなに心は一つでも、相手を思いやる気持ちを忘れちゃいけない。
たとえば、毎日クタクタになるまで稽古に励んでいる相手との約束は、きちんと守る……とか、ね?



「っ、どうしたの、じゃないよ!!豆片付けろって言ってんだろ、昨日から!!」

「「『!!!』」」

「いい加減にしろよ、お前ら!!」



耳をつんざかんばかりの怒鳴り声に、部屋中の至る所に散らばる節分の豆。
見慣れない弟の怒る姿も、6人には狭いこの部屋も、申し訳ないぐらい進んでいない片付け具合も、残念ながら、全部今の俺たちの現実だ。
反射的に、和に向かって深々と3人で頭を下げた。



「…まあ、正論だよね。てか、掃除機使えばいいのに」

「「『!!』」」

「はは。節分終わらせないと、バレンタインも来ないしな〜。手伝うから、早く片付けよ?」



それでも、こんな珍しいものが見られるんだから、仮生活も悪いことばっかりじゃないんだと思う。
きっと、新しい家が出来るまでには、もっとパワーアップした俺たちになっているはずだ。だって、それが俺たち兄妹だから。



「っ、お茶飲んでないで、早くやれよ!」

「ひゃひゃ!分かってるってば!」



これぐらいの困難、臨むところだよ!





End.


→ あとがき





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