2013/10/28
You and I - プロローグ



朝の空気が好きだ。今の季節の、晴れた日の朝は特に。

大抵、私は朝6時に起きて顔を洗い、制服に着替える。洗濯機を回しながら朝食の用意をしていると、コウ君が起きてきて、おはよう、と声を掛け合う。コウくんは顔を洗い着替えると、居間の大きな窓をガラガラっと開け、庭に出て草木に水を撒く。せっかくのスーツが汚れると注意をしても、コウくんはいつもジャケットを脱ぐだけだった。しかも、煙草を吸いながらだから余計にタチが悪い。

「コウくん、出来たよー。食べよー?」
「おおー、分かった」

小さなダイニングテーブルには、それなりにバランスの摂れた朝食が並ぶ。この日は、トーストにサラダにコーヒー。お気に入りのシナモンアップルのジャム。ささやかなデザートに、キウイとヨーグルトがあった。開け放たれたままの大きな窓からは、ちょっと冷たい、清々しい空気が流れてくる。コウくんが撒いた水の粒は、太陽がキラキラと光らせていた。

「そーいえば、お隣さんが越してくるのって明日だっけ?コウくん、見に来てた時に会ったんでしょ?」
「ああ…。会ったっていうか、軽く会釈しただけな。その時は本当に越してくるかなんて分からなかったし、よく覚えてないよ」
「ふーん。男の人?」
「確か」
「確かって、それぐらい分かるでしょ」

とりとめの無い会話と、ちょっとした笑い。平日の朝は、いつもこんな感じで始まる。たとえ雨の日でも雪の日でも、大した変化の無いサイクルではあるけど、晴れの日はコウくんが開け放つ窓のおかげで気持ちが良かった。

「あ。それより、ちゃんと宿題やったのか?もう2年なんだから、受験のことも考えてしっかりやらないと、」
「分かってるってば。宿題もちゃんとやったし、コウくんの顔に泥を塗るような真似はしないから、大丈夫」
「俺がどうこうじゃなくて、自分の為にやれっていつも、」
「ごちそうさまでしたー」
「おい、鈴奈!」

時に、こんなお小言が加わる時もある。でも、私が手を合わせ席を立てば、自然と強制終了となった。コウくんは渋い顔をするけど、時間が時間なので、自分もコーヒーの最後の一口を飲めば、それ以上は何も言わない。そして洗面所で肩を並べて歯磨きをし、忘れ物が無いことと、戸締まりの確認をした後、鍵をかけて家を出る。駅までの道のり、隣を歩く私を見ながら、コウくんがスカート短くないか?と訊く。

「普通だってば。私より短い子、いっぱいいるでしょ?」
「そうか?」
「そうだよ。それに言ったでしょ?コウくんの顔に泥は塗らないって」
「だから、そういうことじゃなくて。単純に痴漢にあわないようにって心配してるんだろ?行きはともかく、帰りは俺は一緒じゃないんだから」
「帰りの電車は、朝ほど混んでないもん。だから大丈夫」

いったい何度同じことを言い、何度同じことを返せばコウくんは安心するの?と私が笑うと、そんなに言ったか?とすっとぼける。電車に乗り、流れていく見慣れた景色を見つめ、徐々に込み合ってくる車内。そんな中で、コウくんの吸ううっすらとした煙草の香りを近くに感じる度に、妙に落ち着いた。こうやって知らず知らずの内に、私はいつもコウくんに守られている。目的地である駅に着くと、私と同じ制服を着た学生が溢れかえっていた。そこから学校まで、2人で歩いていく。

「鈴奈ー!おはよー!」
「おはよー!コウくん、じゃあ私、先に行くね」
「ん。危ないから、走るなよー」
「うん」

少し遠くで私を見つけ、手を振ってくれる未来のもとへ、足早に歩く。宿題やった?と訊かれ、なんとか、と曖昧に答えていると、後ろから知らないたくさんの声が、同じような言葉を発しているのが耳に届いた。

「星野センセー、おはよーございまーす」
「おお、おはよう」

コウくんは私の叔父さんで、通う高校の先生。そして、これが私の、大好きないつもの朝だ。



End.






西島さんへの想いと妄想が止まらなくて、帰りの新幹線内で、とりあえずプロローグだけ書いてみた(笑)
実名出すと逆に西島さんのイメージが鈍る気がして、きちんと一人一人に役名というか、名前を付けてます。なので、ドラマ脚本的な感じに近いかも知れません。こんな言い方はおこがましいけど。(^_^;)
でも、「ハーメルン」の監督さんが、脚本書く時に、既に演じてもらいたい実際の役者さんを想定して書いてるって言ってたので。やり方は間違っていない…、はず(笑)自分が女優さんになったつもりで読むと、楽しいかも。

高校生の主人公ちゃんが、星野鈴奈。西島さんイメージの叔父さんが星野孝太で、コウくんです。2人が暮らしてる家は一戸建てで、昔ながらな感じ。古民家だけど洋物が溢れてて、雰囲気がオシャレというか。
これから越してくるお隣さんも、学校で関わる人たちも、自分なりに名前付けて、素敵な役者さんたちを想定してます。すんごい楽しいです(笑)


とりあえず、このプロローグを書いたことで、テンションとしてはちょっと落ち着きました。たぶん(笑)
西島さんに興味無い方には申し訳ないけど、ちゃんと嵐さんのお話も書いてるし、レビューも書いてるから安心してね!(←自らフォロー)
そして、夢小説じゃなくてもいいよ!読みたいよ!っていう方はご連絡どうぞ。演じてもらいたい役者さんは、全部私が独断で決めるという、酷いお話だけどね!(笑)



お返事は遅れてますが、また明日します〜。いつもありがとうございます(はーと)(^3^)







Comment


2013/10/28 [ もこ ]


西島さんの小説、読めて嬉しいです!
すごく素敵ですね(*^^*)
Natsuさんの小説は、設定が細かくて、読んでいて情景が浮かびやすく、その空気の中にいれる気がしてとても好きです。
コウくんの心配性な役どころは西島さんのあの優しさにぴったりですね!
鈴奈ちゃんとの関係性も訳ありな感じで、続きが気になります。
これからどうなるのか是非読みたいですし、Natsuさんプロデュースの他のキャストも知りたいです。

私もアイドルでは嵐さん、俳優では断トツで西島さんが好きです。

西島さんって、雑誌でハイブランドを着ることが多いですけど、大人の色気ですごくかっこいいですよね!
Penの西島さんは人生初の2冊買いしたくらいです(笑)

西島さんの話ばかりになりましたが、私も嵐は忘れていませんよ(笑)

遅くにコメント、すみません。
テンションが上がってしまって(^_^;)
また、来ますね。




pc [ 編集 ]

2013/11/03 [ 管理人 Natsu ]

> もこさん


お返事遅くなってすみません〜(苦笑)

とりあえず、自分が見た夢での設定をベースに書いてみました。非常に楽しくて、山形になう!の時はこればっか考えてましたね(笑)
基本的に普通の話で、出てくる人たちみーんな良い人ばっかりのお話です。西島さんとの絡みがメインではあるけど、他の人たちとのお話も欠かせない感じですかね。
おかげで今、監督と脚本とプロデューサーごっこしてるみたいですけど、私(笑)


Penの西島さんって、何年か前に表紙になった時のですかね?もしそうだとしたら、「ですよねー!2冊買いしますよねー!」って、もこさんにハイタッチしたい気分です、私(笑)
私はバーバリーのコート着てるショットが一番好きですー(はーと)あと、D&Gやグッチのスーツ着て、ソファに座ったり、ベッドで寝転んでるのも!(←もはや全部じゃないか)
因みに私、西島さん関連で2冊買いしたのがもう一個あって、UOMOっていう男性ファッション誌のも相当ヤバかったです。たぶん、去年辺りだったんですが。

西島さんの、あのトロンとした目が好きです。あと個人的に、スーツやシャツ率が異常に高いのが(笑)
別にTシャツ姿でも許せるぐらいカッコいいですが、やっぱりスーツやシャツは特別です。一番男性がカッコ良く見える!(断言)

「本を読んだり、映画を観たりすることも好きだけど、車やバイクも好きなんです。サーフィンもするし。でも、似合わないって分かってるから言いたくない(笑)」

私はこの西島さんの一言に、死にかけましたよ…。本当に似合わないから、より可愛いです(笑)


あ!嵐さんのこと、忘れてませんよ!ええ!('▽'*)←


pc [ 編集 ]

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