リクエストH




(ゆめをみた。)
(自然に甘々な二人)
(冠城様、ユーナ様、桃架様リクエスト)



ふと、真央が目を覚ますと、そこは風紀委員会室だった。

今日は休日だが、真央はそれも返上し、仕事をしていた。美馬率いる風紀委員会も同じだったので、午前中仕事をした後、真央は風紀委員室に赴きそこで委員に混じって昼食を食べていたのだ。
しかし昼食の後は満腹感からか眠気が襲い、どうやらそのまま眠ってしまったらしい。


横になっていた体を起こすと、窓ガラスから光が射し込んでいて、室内は明るくあたたかい雰囲気だった。それに心が安らぎ、目を細めると、一番奥の席に座っていた人物が立ち上がる。もちろん、美馬である。

「起きた?」
「あ、はい。ごめんなさい、寝ちゃって」
「んなの、構わねえよ」

美馬は傍まで歩いてくると、真央の隣に腰掛けた。それから、真央の顔をジッと見て、その頬に手を伸ばす。真央は少し驚きながらも特になにも反応しないでいると、美馬の手が真央の頬を滑り、親指が目尻を軽く擦った。

「……寝てたの、一時間くらいだったけど」
「一時間ですかー」
「顔色良くなった」

美馬が安心したように微笑み、真央は今度こそ驚き、「え、」と間抜けな声を出した。

「昼飯食べる前、顔色酷かったし」

自覚のなさそうな真央に苦笑する美馬。その通り、真央には寝耳に水であり、顔色が酷いという自覚など全く無かった。
どうやら自分の知らないところで美馬に心配をかけてしまったようで、真央は困って眉を下げる。ただでさえ最近はいつも美馬に心配をかけているのに、今日に至っては自覚無しだった分、なんだかさらに申し訳ない気分だった。



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