リクエストG
(のびのび屋)
(速水×陽、生徒会)
(本編公認前)
(綾様リクエスト)
生徒会長の速水の部屋に遊びに行こうと、突如言い出したのは会計の双子だった。
最近、意欲的に仕事に取り組み、完璧にこなすとさっさと帰宅する速水。それを見送る他の生徒会役員たちは、速水にどんな心境の変化があったのかと気になっていた。
そのせいか、双子のこの提案に皆が頷き、実行されることとなった。
もちろん、速水には事前に連絡していない。
速水の部屋の前に集まった役員たちは、コッソリとカードキーをそのドアに差し込んだ。小さな音がして鍵が開き、彼等は音を立てないように細心の注意を払いながら勝手に入っていく。
こういう時、広すぎる部屋は小さな音が本人の耳に届かないから便利である。
先頭を行くのは、双子だ。リビングのドアに繋がる廊下を歩く。そしてドアの前まで全員が来ると、一気にそれを開けた。
「うお、ビビった」
さすがの速水も、これには驚いたのか、肩をビクリと跳ねさせた。
しかし、それ以上に驚いたのは役員たちだった。
肩を跳ねさせた速水の膝に頭を乗せて、気持ち良さそうに眠る人物がいる。顔がこちらに向いていないのでそれが誰かは分からなかったが、信じられない事実で役員たちは目を見張った。
「かかか会長、恋人いたの!?」
「知らなかったー!」
「うるせえ。つかお前らなに勝手に入ってんだよ」
珍しく本気で驚いた双子が騒ぐと、速水が不快気に眉を寄せた。寝ている人物、陽が起きてしまうだろうと内心で舌打ちする。
まさか勝手に部屋に入られるとは思わなかった速水。予想外の出来事で、もはや役員に関係がバレるだろうことは諦めた。隠しても意味を成さないので、とりあえず彼らを睨み付けた。
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