リクエストD




(ゆめをみた。)
(膝枕してもらう疲労真央)
(秋様リクエスト)



連日、仕事に追われる真央は、今日も体に疲労を蓄積していた。しかしめげることなくその日の学校での仕事を終わらせると美馬と共に悠斗の迎えに行き、部屋で夕飯を作り、三人で食べた。

いつもと同じ、と思われたそんな日。
悠斗が美馬と一緒に風呂に入りたいと言い、美馬も了承したので二人は一緒に入ることになった。いつもは美馬が自室に帰ってから真央と悠斗が二人で一緒に入るのだが、さすがに三人も一緒に風呂には入れない。真央が二人の後に入浴することになり、真央はそれを待ちながら、一人リビングで仕事を進めることにした。

暫くすると、ホカホカと暖かそうな二人がリビングに戻ってきた。いつもは見られない、美馬の髪が濡れた姿に真央は一瞬目を奪われたが、平静を取り戻す。

「ゆん、髪乾かしてね。そしたら今日はもうおやすみだよ」
「はーい」

元気に返事をした悠斗に笑顔を向けて、真央はドライヤーでその髪を乾かしてやった。それから悠斗を寝室に連れていき、寝かせた。

真央が再びリビングに戻ると、いつもならとうに部屋に戻っているはずの美馬が未だソファに座っていた。
真央はそれを不思議に思いながらも、彼の隣に腰かける。なんにせよまだ仕事が残っているから、集中しなくてはならない。きっと美馬なら勝手に帰るだろうと、疲労のせいか少し余裕のない頭で考えていた。

美馬は時々書類を眺めるくらいで、真央の作業中は特になにもしない。喋りもしないし、本当にただそこに座っていただけだった。

もう時刻は夜中だ。いつもは孤独を感じるこの時間だが、今日は隣に美馬がいる。それだけで真央の仕事は随分捗った。



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