days to spin−白い糸と赤い糸− | ナノ
-blue sky,blue sea- 11  [ 63/66 ]


(本当にいろいろあるんだなあ…)


仕事で着ているコートや履いているブーツ以外にはあまり革製品を持たないため、こんなに種類があるとは知らなかった。小物が並ぶコーナーを見ていたリアラは、ふとある一角で足を止める。


「あ…」


リアラが興味を惹かれたのは、革でできたブレスレットの並べられたコーナー。革だけを使ったシンプルな物から金属のパーツを使ったお洒落な物まで、様々な物が並べられている。


(そういえばネロもこういうのをつけてたっけ。男の人って革製品が好きなのかな…)


そんなことを考えながら視線を動かしていたリアラは、ある一つのブレスレットに目を留める。
そのブレスレットは編み込まれた革と細い革を二本ずつ組み合わせた物で、シンプルながらも少し凝ったデザインをしていた。


(これ、シンプルだけどお洒落でいいな。…ダンテさんに似合いそう…)


ブレスレットをつけた彼を想像して、しばらく考え込んでいたリアラはうん、と頷く。


(買おう)


彼に似合いそうな色を選び、ブレスレットを手に取ったリアラはレジに向かう。


(ダンテさん、喜んでくれるといいな)


彼の喜ぶ顔が楽しみで、リアラは笑みを浮かべた。

  
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