-cold and feel lonely‐ 1
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「あつ…」
額に浮かぶ汗を拭い、リアラは呟く。
日々強くなる陽射しに上がる気温。まさに夏といえる季節になった今、夏も比較的涼しいフォルトゥナ生まれのリアラにとっては辛く、何とか暑さをやり過ごしながら毎日を過ごしていた。
「また気温上がるんだ…」
テレビの天気予報を見ながら、どうしたものか、とリアラは考える。
(これだけ暑いと、そろそろあれが来るだろうし…ダンテさんに伝えておかないと…)
カレンダーに視線を移し、うーん、とリアラは唸る。あまり心配をかけたくないから事前にダンテには伝えておくべきだろうが、どちらにしても心配をかけてしまうのがわかってしまっているため、言い出し辛い。
(けど、事前に伝えておくべきだよね…言わないとダンテさん、もっと心配しちゃうだろうし…)
彼がいつも自分のことを気にかけてくれてくれているのはわかっているし、自分に何かあったら心配するのも目に見えている。うんうんと頷きながら、リアラは決心する。
(明日、ちゃんとダンテさんに言おう)
そう決めてしまえば胸の内もすっきりしたような気がする。お昼ご飯を作らなきゃ、そう思いながら、リアラはキッチンへと向かった。